155話 ページ28
ー貴方sideー
【次の日】
あのあと、結局泣いてしまってぐすぐすしてたら朝になってました。
夜中ずっと玄関に座ってました。そろそろドアが痛がってる。←
どうしようかな、と考えているとふいにドアがノックされた。
爆「((ｺﾝｺﾝ…おい、起きてるだろ。」
貴「お”き”て”る”…」
爆「なんつう声してんだよ…出て来いや、もう朝飯始まんぞ」
貴「ﾝ”ｯﾝﾝ…今日は学校行かない、ご飯いらない、寝るおやすみ」
爆「はぁ！？」
ﾄﾞﾝｯと聞こえるドアパン(？)の音。
やめて、骨伝導する
貴「もう寝るから。じゃ。」
爆「っおい！！」
顔を合わせたくなかった。
あんなことしといて、合わせられるわけがなかった。
…自分の、勝手な感情の癖に。
廊下から聞こえる爆豪の怒号と誰かの宥める声を子守唄に布団にひきこもった。
頼む、もう覚めないでくれ
・
・
・
どのくらい眠っていただろうか。
ふと目が覚めたときは寮がしん、と静まり返っていた。
その静けさに、若干の怖さを覚えた。
いつもはあんなに騒がしくて、
落ち着く、のに。
もう一度寝ようと思い、目を閉じるが一向に眠れる気配はない。
仕方ないので制服に着替えて学校へ。
適当に文房具とノートをリュックに詰めた。
…意外と、からっぽな感じがした。
貴「はぁぁ…」
ドアノブに手をかけると手が震えた。
馬鹿みたい。
さっさと部屋を出て一階へ降りる。
誰もいない。
時計を見ると大体3時間目くらいだった。
そりゃ静かで当たり前か。
寮を出て塀(壁？)沿いに歩く。
…この壁、どの雄英バリアーから伸びてんだろ。
学校に近づくにつれて足が重くなる。
もう帰ろうかな、としゃがみ込んだその時だった。
？「にゃぁん…」
貴「…ねこ？」
壁沿いに生えている草むらから猫が顔を出した。
猫「にゃぁあ、にゃぁ」
じーっとこちらを見て、そのまま足に擦り寄ってきた。
貴「わわわっ」
慌てて猫を踏まないように座り直す。
猫「にゃあ、にゃぁん」
灰色っぽくて、毛がさらさら？してる猫。
優しそうな瞳がこちらにむいていた。
貴「…野良猫？」
言葉が通じるわけでもないのに、話しかけた。
…個性を使おうとは、思わなかった。
それなのに猫はそうだよ、というふうに俺の膝に乗っかり、
こちらに身を委ねてくる。
あったかい。可愛い。
猫「にゃぁ。にゃにゃにゃ。」
…どうしよう。俺、飼えるかな。
飼えないだろうなぁ。
…どうしようかな。
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ただの死神（大噓） - 面白すぎる…！こんな神作品をありがとうございます…！ﾊﾊｰｯ (2022年7月2日 7時) (
レス) @page30 id: dc8ec99537 (このIDを非表示/違反報告)
金木犀 - 面白くて一気に読んでしまいました。更新楽しみにしてます！ (2022年2月4日 23時) (レス) @page30 id: b5d4ecbe80 (このIDを非表示/違反報告)
wolf(プロフ) - ぽ?さん» ありがとうございますm(_ _)m✨なるべく更新できるように頑張ります！ (2021年11月3日 21時) (レス) id: 82c45eb9bd (このIDを非表示/違反報告)
ぽ? - 失礼します！すごく面白くて、三周してきました!これからも、更新頑張ってください!失礼しました! (2021年10月31日 18時) (レス) @page29 id: f2e7fed4cc (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：wolf | 作成日時：2021年4月10日 20時
