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152話 ページ25

ー貴方sideー

【学校】

午前中は仮免試験に向けて個性強化の授業だった。

…意外と簡単だったりしなくもない。

今は林間合宿事件の詳細とかをまとめた資料?を先生と運んでます

貴「あの、先生」

相「どうした?」

貴「仮免試験って、

…棄権、出来たりするんですか」

そう言うと、

相「っ…!?」

先生は驚いたような、悲しいような表情をした。

相「棄権、したいのか?出来ないこともないが…」

貴「…いえ、別に。ちょっと気になっただけです。」

先生の悲しそうな表情に少し心が痛み、顔を逸らした。

棄権する必要はないのだけれど、何故か、ね。

貴「…あ、着きましたよ、職員室。」

相「あ、嗚呼…手伝いありがとうな。」

先生の机に抱えていた資料をおろす。

誰もいなかった職員室は、すこし寒かった。

貴「いえ。それじゃあ俺は寮に戻ります。

あ、それとヒーロー科って他の科の寮って勝手に入れますかね」

相「一応生徒証があれば入れるが…何故だ?」

貴「帰り際、少し無言と話そうかと。」

相「そうか。」

貴「じゃあ、また明日。」

相「はいまた明日。」

先生に軽く頭を下げて、職員室を出る。

何故だろう、なにか自分に違和感がある。

なんだろ…まぁ、良いか。

そのうち分かるだろ。

そう適当に考えながら普通科の寮に向かう。

ふと校舎の角で誰かとぶつかった。

?「きゃっ」

貴「おっ…」

軽く後ろによろけた。

ぶつかった方の子は後ろにずでん、と尻もちをつく。

貴「…ごめん、大丈夫?」

スっと手を差し出すと握り返してくれた。

そのまま引っ張って立ち上がるのを手伝う。

?「やー、ごめんなさい!私も前見てなかったです。お怪我ないですか?」

貴「あ、うん。君は?大丈夫?」

?「大丈夫です!…あ、ごめんなさい、先生に呼ばれてるのでもう行かないと…」

貴「あ、うん。じゃあ」

?「はい、失礼します!」

そう言って女子生徒は走っていった。

また誰かとぶつかるぞ…と思いながらそれを見送る。

そこからとことこ歩いて普通科寮に着いた。

貴「((コンコン」

少し強めに叩く。誰か出てきてくれないかな

心「はーい((ガチャ…って天地?どうしたんだ?」

貴「あ、心操。無言って奴呼んでくれない?無言御厨。」

心「無言と知り合いだったのか。おーい!無言ー!!」

無「はーい((ヒョコ…!!」

ひょこっと顔を出した無言。

俺を見て灰色の瞳孔が少し揺れた気がした。

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ただの死神(大噓) - 面白すぎる…!こんな神作品をありがとうございます…!ハハーッ (2022年7月2日 7時) (レス) @page30 id: dc8ec99537 (このIDを非表示/違反報告)
金木犀 - 面白くて一気に読んでしまいました。更新楽しみにしてます! (2022年2月4日 23時) (レス) @page30 id: b5d4ecbe80 (このIDを非表示/違反報告)
wolf(プロフ) - ぽ?さん» ありがとうございますm(_ _)m✨なるべく更新できるように頑張ります! (2021年11月3日 21時) (レス) id: 82c45eb9bd (このIDを非表示/違反報告)
ぽ? - 失礼します!すごく面白くて、三周してきました!これからも、更新頑張ってください!失礼しました! (2021年10月31日 18時) (レス) @page29 id: f2e7fed4cc (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:wolf | 作成日時:2021年4月10日 20時

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