139話 ページ12
ー貴方sideー
ト「天地くん…」
貴「そりゃあさ、どうしようもない奴はごろごろ居るよ。
話しても無駄なやつは居る。
考えがとんと違う奴もいる。
普通じゃない、常識はずれな奴もいる。
でもその普通や常識は誰の?
そいつにとったら普通のことだってある。
確かに他人が傷つくことは駄目だと思う。
だけどさ、好きな物事が違ったり、思考が少し違ったりするのは当たり前じゃないか?
…なんで、認められないんだろう。
なんで、自分と同じじゃなきゃすまないんだろう。」
涙が、こぼれてしまった。
トガがカーディガンの袖で俺の涙を拭いてくれる。
…俺の言葉は二人に刺さったみたいだった。
二人も、目に涙を溜めて、必死に泣くまいと歯を食いしばっている。
貴「……ごめん。俺何言ってんだろ。」
そう言って、目を閉じる。
レントが頭を撫でてくれ、トガが抱きしめてくれた。
嗚呼、やっぱり2人が敵だなんて思えないや。
・
・
・
しばらくして、また夜が更けてきた頃。
爆豪達のいる部屋から爆音が聞こえてきた。
貴「!?っ何の音だ!?」
ト「分かりません!と、とりあえず私行ってきます!」
慌ててトガが走っていく。
ドアを開けた瞬間……
トガが木のようなものに引っ張られていくのが見えた。
貴「……は?」
レ「何、今の……」
ぽかんとして立ち尽くす。
今の、連合の誰かか?
それとも、ヒーローとか……?
レ「っ天地さん避けて!((グイッ」
貴「!?わっ」
レントに勢いよく引っ張られ、後ろに転ぶ。
刹那、目の前を巨大な瓦礫が吹っ飛んで行った。
その後ろから見慣れた、二度と見る気はなかった、
……見たくなかった、顔が現れた。
貴「っは……?」
?「久しぶりだなぁ、A。可愛い息子よ。」
なんでお前が。
なんで生きてんだ。
なんでお前が!!!
?「覚えてるよねぇ?パパだよぉ?」
悲しくも、そこに居たのは紛れもなく俺の大っ嫌いな
父親の姿だった。
レ「……リクさん。ここは危険です。B-02室まで離れましょう。」
リ「嗚呼。それが良い。彼処にはベッドもあるしなぁ。((ニタリ」
薄汚い笑顔を浮かべる。
ふざけんな。もう懲り懲りだ。
やめろ。やめろやめろやめろやめろ!!!
必死に抵抗するも、やはり大人には勝てない。
俺は麻酔薬のようなものを打たれ、そのまま意識を失った。
……その後のことは、もう思い出したくない。
※次のページRかかるかもなので苦手な方は注意です。(今更感)
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ただの死神(大噓) - 面白すぎる…!こんな神作品をありがとうございます…!ハハーッ (2022年7月2日 7時) (レス) @page30 id: dc8ec99537 (このIDを非表示/違反報告)
金木犀 - 面白くて一気に読んでしまいました。更新楽しみにしてます! (2022年2月4日 23時) (レス) @page30 id: b5d4ecbe80 (このIDを非表示/違反報告)
wolf(プロフ) - ぽ?さん» ありがとうございますm(_ _)m✨なるべく更新できるように頑張ります! (2021年11月3日 21時) (レス) id: 82c45eb9bd (このIDを非表示/違反報告)
ぽ? - 失礼します!すごく面白くて、三周してきました!これからも、更新頑張ってください!失礼しました! (2021年10月31日 18時) (レス) @page29 id: f2e7fed4cc (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:wolf | 作成日時:2021年4月10日 20時