33話 ページ34
ー天地sideー
【教官室】
根「それで…まず君はあの子達との面識は？」
貴「…元クラスメイト。」
根「中学かい？」
貴「((ｺｸ」
とりあえずは必要最低限の事喋ろ…。
根「そうかい…事の発端は分かるかい？」
貴「…俺が無個性だったから。」
根「君は氷じゃないのかい？」
貴「！！…」
…どうするか…
貴「…個性の使用は原則禁止なので全く見せてません。手の内も明かしたくなかったし。」
根「それで無個性だと。」
貴「((ｺｸ」
あっぶね…
根「そうかい…」
貴「…」
根「あと，何か他にされた事はあるかい？」
貴「…((ｶﾞｻｺﾞｿ」
スマホスマホ…あった。
コレにUSBメモリをさし，中の音源を引き出した。
貴「…他にされた事はこの中に入れたので。(渡す)…もうそろそろホームルームなので行きます。」
根「あ，あぁ！引き止めて悪かったね…」
貴「いえ…あ，あとその音源。聞くなら校長先生と警察の方だけでお願いします。((ﾊﾞﾀﾝ((ﾄｺﾄｺ」
相澤先生には聞かれたくない。
プレマイにも，ミッドナイトにも。
…先生に聞かれるのが嫌なんだ。
貴「…((ｽﾞﾙ…」
校舎裏なので誰にも見つからないだろう。
貴「…ｵｴｯ」
血と朝食べたものを吐き出した。
…思い出したくない。
いじめも，
虐待も，
元家に来る女の事も。
元家に居場所なんかない。
俺は…
俺は…
貴「〜〜〜〜((ｷﾞﾘｯ」
口を噛み，血を出す。
痛みで目が覚めた。
貴「…教室行くか。」
そう呟いたものの，教室に行こうとしても足がすくむ。
貴「…はぁ。」
仕方ない屋上へ向かう事にした。
屋上。
俺の大好きな居場所。
死のうと思えば死ねる。
暑かったり寒かったり。
色んな感情になれるんだ。
貴「…((ｶﾞﾁｬ」
屋上に続くドアを開け，一歩外に踏み出す。
俺は空を仰いだ。
…空って，こんなに綺麗だったんだ。
空に吸い込まれるように歩く。
もう，何も聞こえない。
フラッシュバックも無かった。
貴「…はやく，そっちに逝きてぇな…((ﾎﾞｿｯ」
フェンスに寄りかかり，呟く。
天国にも地獄にも，俺を待ってくれる人は居ないけど。
それでも。
彼奴らがのうのうと生きてるこの世界から“消えてしまいたかった”。
貴「…死にたい訳じゃ無ぇんだよな。((ﾎﾞｿｯ」
そんな戯言，
自分の耳にさえ届かなかった。
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お菓子 - コメント失礼します!面白く読ませていただいています!あと、マイク先生のWATSってWhatじゃないんですか? (2023年3月12日 16時) (
レス) id: cfee7268dc (このIDを非表示/違反報告)
wolf(プロフ) - 翡翠さん» もうしばらく目を瞑って頂きたいです。今直そうとも思ったのですが文字数いっぱいの話が多く、修正が困難なので…申し訳ありません。こんなお話を読んでくださりありがとうございました。 (2021年9月4日 10時) (レス) id: 2942443b59 (このIDを非表示/違反報告)
wolf(プロフ) - 翡翠さん» ご指摘ありがとうございます。私の端末の方では30話と32話は正常に反映されているのですが…全く同じ文になっているのでしょうか？その場合読み込み直していただけると嬉しいです。改行については第三シリーズ目(？)から改行多めになっているので文字数 (2021年9月4日 10時) (レス) id: 2942443b59 (このIDを非表示/違反報告)
翡翠 - あ、あの…30話と32話、同じ内容になってますよ。それと、文を書くなら改行しながら書くともっと読みやすくなると思います。折角の良い作品が勿体無いので…ね？ (2021年9月2日 14時) (レス) id: 931356de7e (このIDを非表示/違反報告)
wolf(プロフ) - 琴葵さん» コメント・ご指摘ありがとうございます。おっしゃる通りです…()この頃ほんとに慣れていなくて…(汗)2、3シーズン目くらいまでこの書き方が続きます…どうかお付き合いください(土下座) (2021年4月24日 21時) (レス) id: 4555cdad79 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：wolf | 作成日時：2020年5月26日 9時
