俺を選ぶよな？【Fischer's】*シルク vs 兄ク*

＊理由 ページ24

シ｢…｣







黙ったまま次の言葉を待つシルク。







｢気持ちだけでも大人っぽくなりたかった。
まぁ…実際そんなもんは建前でさ、
本音言っちゃえば単純明快。
元カレがくれたのもので多かったものがイヤリングだったから、全部手放したくって｣


シ｢俺、初耳だわその話｣


｢初めて話したからね｣


シ｢まぁそうか｣


｢…手放したいものを手放せても、
針が肌を貫通する痛みを感じても、
ピアスをつけれるようになっても、


結局、


何も変われてないんだけどね｣





シ｢んなこたぁねぇんじゃねぇの？
俺からしてみりゃ変わったよAは｣


｢…そう？｣


シ｢あぁ、
前より可愛くもなったし綺麗にもなった。｣


｢冗談よしてよ｣


シ｢ホントだよ、大丈夫だ
イヤリングなんかよりピアスのが似合ってる｣


｢…ありがと｣


シ｢あれ？惚れちゃったぁ？｣


｢アホなのバカなの｣


シ｢はいはい｣







__初めてピアスを開けてよかったと思えた日。

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