銀魂さくらさくら (ページ37)

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繋がった絆ページ37

夢主side

目があったのは、数秒間。

あれほど待ち望んでた、あれほど探してた、こいつが。
今目の前に立っていることが、どうしてか、とても不思議だった。

ひどく阿呆面をして、ヘンテコな着流しを着て。真っ直ぐに俺を見つめてる。

色素の薄い肌。透けるような銀髪。
そして、気だるそうな紅い目。全ての色が薄い、この男の中で、その瞳だけが、鮮烈な色を放つ。
ああ、何も変わらない。
お前は、何も変わってないね、銀。

銀時side

一瞬、誰かわからなかった。

でも、すぐにわかった。
目を見開いて座る女は、ひどく懐かしい声をしていた。
幼い時から聞いていた、鈴の転がるような笑い声。

もう、二度と聞けないと思っていた、笑い声だった。

色素の薄い肌。流れるような黒髪。溢れそうなほど大きな紺碧の瞳。
髪は伸びて、体つきも少しだけ、女らしくなった気がしないでもない。
ああ、お前は。
お前は、ようやく、戻って来たのか。

「ぎ、ん」

銀「…………A…？」

「銀っ、銀っ…！！」

銀「ッ、A…！！！」

女がーーーAが、ソファから駆け下り思いきり抱きついてくる。
そいつの温もりを、確かめるように俺も力の限り抱きしめ返した。

生きてる。生きている。ちゃんと俺の、目の前で、息をしているーーー。

その事が、堪らなく、嬉しいだなんて。

銀「ッ…！！」

「銀、銀ッ…銀時ィッ…」

銀「Aッ…ほんとに、Aかっ…？」

「そうだよっ……銀時、銀時ッ…会いたかったよ…！」

銀「あァ、俺もだッ…」

少しだけ鼻をすすって、Aは更に顔を押し付けてくる。

十数年ぶりに再会した幼馴染。
与えられたモンも、失ったモンも、奪われたモンも全て同じ。全てを共にした仲間。

あの日、松陽と共に失ってしまったと思っていた、俺たちの大切な妹。

名残惜しさを感じつつ、体を離す。
目尻に浮かんだ涙を恥ずかしさ紛れにぐしぐしと拭ってやれば、「いてぇよこの野郎！」と、口の悪さは健在らしい。

銀「てめー少しは女らしくなったと思ったら、相変わらずゴリラじゃねーかよ」

「数年ぶりに再会した幼馴染への第一声がそれかい。そんなんだからお前はいつまでたってもストレートになれないんだよ。」

銀「んだとコラ天然パーマを呪いみたいに言うんじゃねえ！」

新「…あの」

神「空気扱いしてんじゃねーぞゴルァ」

2人「「…あ。ゴメン忘れてた。」」

新「息ピッタリで返すなァアァア！！！」