【東海オンエア】きっと明日の夢は見ない

ep.6 初めまして ページ7

てつやの家に着くなり、てつやから「あんまり紹介したくないけど仕方ないから紹介しておかなきゃならないやつがいる。」そう伝えられた。



そんなに紹介したくないんやったら紹介せんでええやん。



そう思ったけど、ちょっと気になったから言わなかった。





「A〜」




「はいはーい」






てつやに呼ばれて、部屋の奥から出てきたのは、俺らと同い年くらいの女の子だった。






「こいつがとしみつ」





「あ、ども、としみつです」





「で、これが俺の彼女の、A」





「はじめまして、Aです。」






彼女。
なるほど、この子がてつやの薬指の指輪の相手か。




小柄で可愛いらしくて、如何にもてつやが好きそうな感じ。
でも俺のタイプじゃねーわ。

同棲とかバカうぜーし。
男同士で騒ぎてーのに、女がいたらつまんねーじゃん。





正直、Aの最初の印象はそれほどいいものじゃなかった。

Aっていうより、昔から仲の良い男同士の輪の中に女が入ってくるのがあまり乗り気じゃなかったって感じ。




だからと言って、そんなこと口に出来るわけもなく、






「これからよろしく」






そう言って俺はAと握手を交わした。








俺がAを好きになるのは、その１年くらい後だった気がする。

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