【東海オンエア】きっと明日の夢は見ない

ep.20 心配 ページ24

編集中にうたた寝して、目が覚めたらAが何も言わずにいなくなっとった。




家に飲みに来てた奴らに聞いたら、としみつも買い出しに行ってから戻ってきてないって。





どうゆうことだ？

２人でどっか行ったのか？

なんで？理由は？




としみつとAの間に何かあったらどうしよう、そんなことばかり考えて俺は気が気じゃなかった。








「としみつ電話出た？」







「出ねぇなぁ‥」







「Aも出ん‥」








俺とりょうで２人に電話をかけまくってるけど、一切出る気配がない。



A何しとるん。

今どこにおるん。

頼むから電話に出てくれ。



心配で心配でたまらなくなったとき、玄関のドアが開いた。








「A！！！」







「てっちゃん、」









無事に帰ってきた喜びより、どうしても連絡無しに男といなくなった怒りが抑えきれなくて、思わずAに怒鳴ってしまった。









「としみつもいなくなったんだけど、何か知っとる？」








「‥‥‥‥。」









俺から目を逸らすA。


あぁ、やっぱり一緒やったんや。


何か言いづらいことがあると、昔からこうやってバツが悪そうに目を逸らすからすぐ分かる。




また怒りが込み上げてきたけど、Aが今にも泣き出しそうな顔をしたから、どうしても怒るなんて出来なかった。









「無事に帰ってきて良かった。」









そう言って俺はAの頭を撫でる。

少しだけ震えていて、感情のまま怒鳴ってしまったことを反省した。




きっと何か理由があったんや。

今無理に聞き出したらAは泣いてしまう。

たまにわざと怒らせたりするけど、それでもAの涙だけは絶対に見たくないから。



落ち着いたら話せばいい。

俺はそう思って部屋に入っていくAのことを追いかけずに見守った。

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