【東海オンエア】きっと明日の夢は見ない

ep.19 ごめんね ページ23

としみつくんにてっちゃんの家まで送ってもらって、そのままとしみつくんは

「なんかあったらすぐ連絡して」

そう言って自分の家に帰っていった。




としみつくんがあんなに優しい人だったなんて、知らなかったな。









「A！！！」









家に入るなり、血相を変えたてっちゃんが走ってきた。









「何してたん！？いきなりいなくなるし、電話にも出んし！めちゃくちゃ心配したんよ？！」








「ごめん、」








「どこ行ってたん？」









「ちょっと散歩に、」









どうしよう、

てっちゃんの顔が見れない。

それはてっちゃんが裏切ってるかもしれないからなのか、それともとしみつくんと一緒にいたっていう罪悪感からなのか。









「あのさ、としみつもいなくなったんだけど、何か知っとる？」









今まさに考えていたことを言われて、ドキっとした。

別にやましいことなんか無かったんだから、正直に話せばいいのに、なぜか私は何も言えなかった。









「‥‥‥まぁ無事に帰ってきて良かった。
これからは夜中にどっか行くときは必ず連絡して。心配やから。」









何も言わない私に深く追求することなく、てっちゃんは私の頭を優しく撫でた。


多分、としみつくんと一緒にいたの気付いてるよね。


どうして何も言わないの？

私に興味なくなっちゃった？



そんなこと考えてたらまた泣きそうになったから、私はてっちゃんにもう一度、ごめんとだけ伝えて、自分の部屋に逃げた。

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