【ホラー】大切な石【脱出】 (ページ5)

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第一章　追跡者 1 ページ5

剣を持った鎧の置物

鎧の目の前に立つ私

振りかざされた剣

横に居たケイトが私の腕を引っ張る

よろけてケイトの方へ倒れる

剣は深く床に刺さった

ケイトが引っ張ってくれなかったら

私は真っ二つだったかもしれない

怪しく光る鎧、何故ひかっている

「Aちゃん大丈夫？」

震えが止まらない、怖い

けど私はここから脱出しなければならない

こんな処で震えてる場合じゃない

「だ、大丈夫…うぅっ」

また耳鳴りがする…なんなのこれ

「！？また鎧が動き出す
　その前に逃げよう」

「う、うん！」

階段をかけあがって開いている部屋を探す

………あった

「……ここは？」

あれ？ここなんの部屋だろうか

来たことがある部屋のはずなのに分からない

ここは、ここは確か…

「使用人の部屋…休憩室だったような」

「に、しては本棚多いな…」

「本が好きな人が居たんじゃない？ん？
　ねえ、あそこのカーテン何かあるみたいだよ」

エリがそう言ってカーテンを指す

ボロボロになったカーテンをエリが開けてみる

「…っひ」

「どうしたのエリちゃん？わっ
　ひ、人の顔がぁ」

エリに声をかけたアオさんも窓をみる

アオさんが人の顔と言ったとき

耳鳴りがしたが先ほどのとは違う

キィーンという耳鳴りだった

「…アオさんしゃがんで！」

「え？わわっ」

いきなりだったため「なんで」という顔したアオさんを

強制的にしゃがませたリエ

私の予感があたったようだ顔が浮かび上がっていた

窓から黒く鋭い大きい手が飛び出し、戻った

先ほどの顔はなくなりただの割れた窓硝子になった

立ち上がりアオさんがカーテンを戻した

「助かったよエリちゃんあとAさんも」

「いえ…」

本当になんなんだ、この耳鳴りは