無意識のラブドラッグと獰猛な××Ⅱ (ページ1)

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11.his blunder ページ1

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『お邪魔します、スニョンにしてはきれいにしてるんだね』

SN「ま、まあな。適当にそこらへん座っておいて。」

　スニョンの部屋は、前に来た時と同じくらいきれいで少し違和感を覚えた。普段使っているはずのテーブルがほんの少しさらりとした心地だったからだろう。

SN「いやそうだけどさ、改めて突っ込まれると悪いことした気分になるんだよ。」

『最近そっち忙しかったっけ？』

SN「ううん、俺の用事が立て込んでただけ。業務としては最近安定しててありがたいよ。」

俺の用事、と濁すくらいだからかなりプライベートなことなんだろう。わざわざ首を突っ込むのは野暮だなと思い、舌を引っ込めた。

SN「はいお待たせ、飲むか」

『ありがとー、乾杯〜』

SN「かんぱーい」

カツン、とグラスを交わして微炭酸のアルコールを喉奥に流し込む。目の前に座るスニョンも眉間に少し皺を寄せて苦味を味わっている様子。いつもと違う雰囲気を持つスニョンが話し出すまで話すべきじゃないという空気を感じ取った。

ガーリックラスクを口に何度目か運んだ時、ようやく彼が沈黙を破った。

SN「俺、なんとなくの流れで本題に持っていくとか出来ない性格だから単刀直入に話題に入るけどさ」

SN「俺が、実はアブノーマルにAの名前バラしちゃったんだ…」

『…は？』

SN「本当に何やってんだっていうか、停職レベルじゃ済まされないことしてんのは知ってるし、隠蔽してるからなお罪深いこともわかってんだけど、これには理由があるって言うか、仕方がないことだったっていうか、なんて言うか、その、」

『いやその前に謝ってよ』

SN「、本当にすみませんでした。」

謎が解けたというか、なんというか拍子抜けだ。今まで特定のアブノーマルに本名がバレていたがこいつが元凶だったとは。天使のような見た目をしているフィリックスをずっと疑っていたのが申し訳ないくらいだ。元々腹が立つタイプでは無いがこれに関しては呆れてモノがいえなくなりそうだ。

『経緯は？これに関しては私だけの問題じゃないから』

SN「いや、ほんとにどうしようも無いことしたってんのは分かってる、」

『大丈夫、後で戦闘練習付き合ってあげるから。まだ冷静なうちに私の言うことを聞いて。経緯は？』

ぐっ、と喉を鳴らしたスニョンは立ち上がってキッチンで水を被った。

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