無意識のラブドラッグと獰猛な××

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端末を確認すると、檻の中に位置情報がかわっていた。一安心し、事務室に戻り所長に直接報告する。




『所長、今回収容違反の嘘と林檎のロリポップですが、脱走目的は私に会うことでした。私の目の前に現れた後すぐに、自ら収容場所へと帰還しました。』




「了解、またなんかあったら報告して」




『了解しました。失礼します』







ZAYINばかり担当していた私には刺激たっぷりの半日だった。報告書にはカレが人語を話すこと、口にくわえているロリポップを自由にあやつれること、その時の様子、それと天井諸々の修理費用見積もりもつけ、データに移した。



そのあとは清掃活動の放送が流れるまで昼休憩をした。また、バンチャンの所へ行って話を聞きたい。今回起きたことで関係するのはどう考えてもカレなのだ。ラブ、と呼んでと言ったのはバンチャンただ一人しかいないのだから。




昨晩に抜け出したとしても、収容違反報告のホワイトボードに書かれていないためどちらも脱檻していないのは事実である。






「職員番号Iｶㅌて、"集いし森の長"にて清掃活動を始めてください。」



『了解です』





土地を覚えるのは得意なため、昨日よりもスムーズに移動できた。放送が聞こえていたのかバンチャンは私が中に入る前から人型になっていた。じっと見つめていると、私の姿に気づき立ち上がって手を振ってくれる。私も小さく振り返してカードキーを差し込んだ。





BC「昨日の今日で会えるなんて。今日は朝からお疲れさま」



『ありがとう。色々聞きたいことがあるから先に掃除済ませちゃうわね』




BC「お願いします」




昨日行き届いてない部分を重点的にはいていく。最後に水拭きをしたら清掃は終了。ゴム手袋を剥いでダストボックスに入れバンチャンと向き合うように座った。







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