無意識のラブドラッグと獰猛な××

. ページ12

.






JS「Aちゃん、今日色々大変だったんでしょ、ハニからきいてる。労いだと思って受け取ってね」



『あ、ありがとうございます。すいません、なんか』



JS「本当は何人か呼んで宅飲みでもしようか、って誘いたかったけどまた今度ね」




ジス先輩は、ひらっと手を振ってコンビニを出ていった。改めて中を見ると、私が好きなプリンからタルトまで数種類入っていた。コンビニスイーツって凝ってるから割と値が張るはずなのに、まあさらっと。職場で、よくジェントルと囁かれている理由を知ったと思う。


要冷蔵たちを抱えたまま、少し速度を早めて帰宅した。これで数日は食後に困らないだろう。






ジス先輩から貰ったスイーツを全て食べ終わってから数日後、私はいつものように活動していた。少し変わったことはと言えば、清掃活動の他にコミュニケーション活動も加わったことだろう。

この活動はアブノーマルとコミュニケーションをとり、より良いエネルギーを抽出できるようにするためのものだ。彼らのことを深く知ることで今後の研究に役立つかもしれない大切な活動の一環だ。




バンチャンとリノとはあれからよく担当するようになり、親密度もそれなりに上がっているはずだ。2人は自分達のことを家族と言っていたが、ほかにそのように口外しているアブノーマルはいない。

本人たちにも聞いたことがあるが、いつか会える日がくるよ、と言われるばかりでなんの情報も得られていないのが現状だ。





今日は初めて担当するアブノーマルなため、いつも通り事前に資料に目を通しておく。

"つままれた幼子"か。いつ見てもアブノーマルはユニークな名前をしている。いや、うちの職員のネーミングセンスが皆無なのか？

バンチャンもそれっぽい見た目をしているかと言われればそうかもしれないが、ちょっとかっこいい名前にしとこうと思ったが絶妙にダサいのが透けている。

そろそろ適当じゃないか疑いたくなってくるが、そのまま受け入れるしかない。





.

5.fox...?→←4. Don't like this kind of coincidence

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す