壊れた百合は今日も笑う ２

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「……と、いう訳なのよ」



「あー…なるほどな」





廊下で騒いだせいか、変に人目を買ってしまった為

とりあえずユンギ君の作業部屋にて経緯を話した。








どうやら作業が忙しいらしく、彼は私に背を向けパソコンをいじりながら言った。








「まあ、どうせ自分の部屋のメモだと思って渡したんだろ。アイツメモ魔だから、メンバー全員の分も書いてデスクに貼ってあんだよ」



「ああ…」







確かに、デスクに貼ってあった何枚かのメモからよく確認せずに渡された気がする。

にしてもデスク横なんかに貼って不用心ね、暗証番号の意味あるのかしら。








「まぁ、という訳でワザと侵入したとかではないから安心して。じゃ、お邪魔しました。」





そう言って座っていた椅子から立つと、






「あ？ 食ってかねーの？」






クルッとイスを回して振り返ったユンギ君と目があう。






「はい？」





「いや別に、わざわざマネージャーのとこにまた行ってメモ貰うくらいならここで食った方が楽だと思うけど」






そう言う彼の表情は心底不思議そうにしていて





「…いや、え？……だって、貴方、作業中でしょ？」






本当はそれ以前に疑問に思う所はあるのだけれど。









「別に。お前うるさくないし。何？弁当食いながら叫ぶ趣味でもあんの？なら出てって」



「ある訳ないでしょ！」



「ははっ、」









そう言うと、またクルリと回ってヘッドフォンをつけパソコンに向かう。





………まあ、いいか。








確かに戻るのも面倒なので、とりあえずは彼の言葉に甘える事にした。

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