95話-side.SC- ページ46
「と、いう訳で皆全体的に焦りすぎだった。」
「はい！！」
俺への指摘から始まり、何人かが審査員の先生方に注意をされていた。
勿論注意されてないメンバーもいるけれど、誰も温かい声は貰えないでいる。
ずっと握り続けていたからか、ふと見ると俺の手のひらにはくっきりと爪の跡が浮かんでいた。
「そして最後に、」
全員の先生方から一通りコメントを貰うと、ボムジュヒョンが切り出す。
「Aと、バーノン」
「…っ、はい」
2人とも、真剣に、それでいて緊張しているみたいだった。
「お前達、よかったよ」
「……え」
2人がそう間抜けな声はを出すと、ボムジュヒョンは軽く笑って言う。
「え、って。何呆然としてるんだよ。」
「いや…」
「ねえ…」
目を真ん丸にしてお互いの顔を見つめあうバーノンとA。
「お前達2人は、心底楽しそうにステージを満喫しているのが伝わった。」
そのボムジュヒョンの言葉に、次々とほかの先生方も続けた。
「ええ、なんだか見ているこっちまで楽しくなったわ。とっても良かったわよ！」
「バーノンはリラックスしていつも通りのパフォーマンスが出来ていたと思う。Aも楽しそうに出来ている上、しっかり周りが見えていた」
「完璧とは言わないが、いいパフォーマンスだったと思うぞ」
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作者名：なすたろ | 作者ホームページ：http://uranai.nosv.org/u.php/hp/chamiko2182/
作成日時：2017年9月11日 13時
