81話-side.HS- ページ32
「貸して」
「…ん」
黙って足を差し出してくる。
コイツ、日に日にゴツくなってる気がするけど足は細いままなんだな。
…って、何俺!?
なに今の!!キモ!!
「ほ、ほら!A!!結んだ!結んだぞ!!」
ふう、謎に動揺したせいか思ったより時間がかかってしまった。
何やってんだ俺は。
「………おー………、あり…が…」
「………A?」
「……スー、…」
え、
寝てる………?
「おいいいぃぃ!!寝るなぁ!!お前この前も練習室で寝て風邪引いてただろ!?またクプスヒョンにしばかれるぞ!オイ!」
そう言って頰っぺたをペチペチと叩くけれど
「………ん、む」
一向に起きる気配がない。
一緒に生活する様になって分かったけど、コイツ本当に寝ると起きない。
眠りが深い。
何故だ?バカだからか?
「………ふすー、………」
………てか、こいつまた綺麗になってないか?
初めて会った時から綺麗な顔だとは思ってたけど、(本人には言うと調子乗るからぜってー言わないけど)
ここんところの猛練習で痩せて、
また綺麗になってる気が………
「ってああああああ!!!何考えてるんだ俺は!!これはゴリラ!!そうゴリラ!!This is ゴリラ!!オーケィ!!?」
「…………」
「うん!!ゴリラだわ!!どっからどう見てもゴリラだわ!ゴリラ以外の何物でもないわ!てかコイツのゴリラ度は俺が一番知ってるだろ!?」
「……………」
「よぉし!じゃあゴリラ担いでとっとと宿舎に帰ろ★ぜーんぜん大丈夫!ゴリラ担ぐだけだし!!女じゃないからねコイツ!ゴリラ!」
そのままのテンションでとにかく急いでAを俵担ぎして帰った。
翌朝、俺の肩は死んだ。
うん、やっぱりコイツ女じゃねぇわ。
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作者名:なすたろ | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/u.php/hp/chamiko2182/
作成日時:2017年9月11日 13時