脳筋ヨジャは俺らのヨンヒ 2 (ページ16)

今日:13 hit、昨日:3 hit、合計:176,813 hit

65話-side.VN- ページ16

「負けない…か」

バタバタと2人の後を追いかけて行ったスングァナの後ろで、俺の呟きは誰にも聞こえないまま消えた。

『ハンソラ！！！珍しいねお出迎えなんて！！ヒョン感激！』

ふと、さっきの瞬間が頭をよぎる。

「…………っ、」

抱きつかれた所が熱くなるのが分かった。

さっきのスングァナの言葉。

本人はノリみたいな、弟としての気持ちで言ってるんだと思う。

まあ、だってガチでAヒョンの事が好きなら絶対俺に相談するだろうし。

でも俺は違う。

Aヒョンが好きだ。

一人の女の子として。

きっかけなんかはわからない。
ただ、気付いたら好きになってた。

最初は勘違いだろうって思ってたけど、
学校とかで他のどんな女の子といても

Aヒョンだったら何て言うかとか

Aヒョン今なにしてるのかなとか

そんな事ばっかりだった。

でも

好きだからアタックして、告白して、付き合ってもらう。

そんな事は出来ない。

いや、出来ないっていうかしたくない…？

うーん、正直言うとわからない。
Aヒョンが好きだって事はわかるけど、俺がどうしたいのかは断言出来ない。

だって俺らは家族だし。

グループとしてもこれからデビューしてどんどん成長していきたいし。

皆で今のままでいたいし。

一人の女の子としてAヒョン、いや、Aヌナに接するには

ちょっと近くて

遠すぎたね。

だからどうかお願い

「もーうハンソラ！…あ！いや違うんだった！バノニ！！遅いよ、ミーティング始まるよ！」

今はまだこのまま皆で。

「…………ごめん、Aヒョン！でもそんな大声出さなくても聞こえるよヒョン元々声デカいから。うるさい」

「ああ、そんないい笑顔で暴言言わないで…ッ！(歓喜)」

俺の気持ちにも、気付かないでね。