及川徹が彼女を作らない理由【及川徹】 (ページ28)

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及川side

俺は今部屋の中をぐるぐる回りながら発信画面を見ていた。

今の時刻は9時。
、、、大丈夫だよね、連絡しても。

寝てもないだろうし、、なんなら、Aちゃんって夜更かししてそうだし、、。

よしっ。

俺は意を決意して発進ボタンを押した。

『はい？及川さん？』

きたぁぁ！！
良かった！！出てくれた！！

及川｢あ、、Aちゃん！？｣

『はいそうっすけどどうかしましたか？』

な、なんか声がいつもよりも近いな。
で、電話だからだよね。

Aちゃんの声が近いからなんかドキドキする。

寝落ち通話とかこんな感じなのかな、、。
Aちゃんと寝落ち通話したい！！！

え、誰だって憧れるよね！？

『？？及川さん？』

及川｢あ！えっ、えっとね、今週の金曜日烏野で連絡試合があるんだけどさ｣

『あ、そうなんですか。』

及川｢そそ、で、その帰り話したいことがあるから待ってて欲しいんだけど、、｣

そ、そういえばAちゃんって帰宅部だよね。
連絡試合が終わるとなると結構な時間が、、。

『大丈夫ですよ。私図書委員で放課後当番なので』

及川｢え、Aちゃんって図書委員なの？｣

『はい。中学もそうでした』

及川｢え、じゃあ中学も放課後当番とかで残ってたの？｣

『え、ま、まあそうっすけど、、』

俺はガックシした。
それなら部活帰りAちゃんと帰ることが出来たのに、、！

俺のバカ、、好きな人の委員会くらい把握しなきゃなのに、、。
(把握するもんなのか？ by岩泉)

及川｢そ、そうなんだ、、。｣

『え、まあ、、あ、じゃあ、終わったら連絡くれませんか？そしたら迎えに行くので』

及川｢うん、！分かった！！ありがとうね｣

『いえ、全然。』

やっぱりAちゃんは丁寧だよね、優しいし。
迎えに行くとかもうカッコよすぎ！王子様かよっ！

い、いやいや、ここは俺が王子様にならないといけないのに、、。

やっぱり好きだなぁ。

なんかAちゃんと関わるに連れていくほど想いが募っていく気がする。

振られるのが怖いのにこの気持ちを伝えたいって思ってしまう。

こんな感情はAちゃんが初めてだ。

『あ、そういえばこの前、影山飛雄さんに会いました』

及川｢え！？！なんかされた！？｣

『ジュース奢ってくれました』

及川｢はぁ！？！あいつ！関わんなって言ったのに！！｣