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花巻side

及川「やったぁぁ!!来た!?!」

部活帰りスマホを見ながらそんなことを大声で言ってきた。

うわー、誰かこれ聞かないといけないやつじゃね。
でもここはだいたい

岩泉「どした?」

ですよね、岩泉。
そのさり気ない行動がありがたい。

及川「明日、練習試合あるでしょ??」

岩泉「おう」

及川「Aちゃんに見に来てって連絡したら」

及川は俺たちにスマホの画面を見せてきた。
そこには、、

《り》

その1文字が表示されていた。

松川「ちょ、及川、この1文字でこんなに喜んでたの??w」

及川「え、うん」

花巻「ピュアかよ」

本当に面白い。
あんなにファンクラブがいて人気な及川が恋愛になるとこんなにピュアになるのか。

花巻「つかどした急にこんな事しだして」

及川「この前さチャリ一緒に乗ったじゃん?」

岩泉「ああ、あの「ペダル漕げなかった事件」な」

花巻「事件なのかそれw」

松川「大体Aちゃんが関わること全部事件に見えてくるw」

及川は、俺たちのことをムスッとして見ていた。

及川「もう!それでね、俺は凄い緊張したの、距離近かったし、な、なんか、いい匂いしたし」

岩泉「よく頑張ったな及川の理性」

松川「そういう所では褒めてあげる」

及川「どういう所!?ま、まあ俺はそんな感じだったんだけど、Aちゃんは平然としてたのね」

なんか想像つくな。
でも、Aちゃんはそういうの顔に出なさそうなそうだけど。

及川「そこで俺は思ったんだよね。俺、男として見られてないのかなって」

「「「おお〜」」」

岩泉「それで試合を見に来いって言ったのか」

及川「そうそう」

花巻「及川のバレーAちゃんみたことあるの?」

及川「ないと思う。帰宅部だしいつも早く帰ってたから。」

松川「想像つくな。初めて会った時も帰り早かったし」

及川「そこで俺のバレーの姿を見せて惚れさせようって作戦」

なるほど、確かに及川のバレーの姿はかっこいいとは思う。
実際に沢山の女子がきゃあきゃあ言ってるし。
いやでも、、、

「「「うーん、、」」」

及川「え!?な、なんで?!」

花巻「なんかAちゃんってそういうの効かない気がする」

松川「分かる。実際、外見とか興味ないって知ってるから余計にな」

岩泉「チャラチャラしてなきゃもうなんでもいいんじゃね」

いや、岩泉のやつはもう適当すぎだろ。
少しは考えてあげて。

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作者名:nano | 作成日時:2020年11月21日 17時

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