キラキラとまぶしいね、君は 2 ｢影山飛雄｣ (ページ13)

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影山side

待ち合わせ場所に着くと、黒い浴衣を着ているAがいた。

いつもよりも大人っぽいけど、やはり可愛さは抜けなかったらしい。

浴衣を見た時に、こんなにも浴衣が似合う奴がいるのかと疑うくらい似合っていた。

それは俺じゃなくて他のやつも思っているらしかった。

声をかけられたことを知った時俺はモヤモヤしてAの手を引いた。

見られたくない。
俺だけが見ていたい。

この気持ちがすごい強かった。

そこからは、屋台で買い物をしてすごい楽しかった。
Aが、生クリームたっぷりのクレープを買った時は、見ただけで胃もたれしそうになったけど美味しそうに食べててなんか満足した。

田中さんが教えてくれた場所に連れていった。
なんか、告白スポット？みたいなことを言っていて、よく分からなかった。
けど、よく花火が見えたし人も少なかったから良かった。

花火を見ている時、俺はチラチラと気づかれないように、Aを見た。

綺麗。

その一言に尽きた。

暗闇からたまに見える横顔とか、楽しそうに見ている顔とか、大きな目に写っている花火とか。

そういうの全部ひっくるめて綺麗だと思った。

Aのことを見ていたら目が合った。

俺は何だかドキドキしていてもたってもいられず【好きだ】と伝えた。