キラキラとまぶしいね、君は 2 ｢影山飛雄｣ (ページ30)

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『軽音部ですっ！よろしくお願いしまぁぁす！！』

俺の一言で歓声が上がる。
飛び跳ねてる人もいる。

それでいい。めいいっぱい楽しんで欲しい。
今この瞬間を、この青春を。

最初の1曲は夏の青春ソング。

まだまだ夏は終わらない。
俺らの夏なんだ。
誰もが主役になれるんだ、映画なんかじゃない。
主役は俺らなんだ。

最初だからみんなが知ってる曲にしようと決めた。
声のキーも高いけど、全力で必死に歌った。

それに盛りあがったのかより一層歓声が上がる。
中には一緒に歌ってくれる人もいて嬉しかった。

2曲目は定番の青春アニメの主題歌。

3年がほぼ引退して、2年生が中心になった部活。
1年は部活に入って初めての夏。
自分を見失ってしまうくらい悩むこともあるし、つまづくこともあるだろう。
それでも、完成が分からない絵のために追い続けていく。
この声を、この心が響いて欲しい。
いつか、刻んできた証をその手で掴める日まで。

きっと悔しい思いをしながら部活に励んでる人もいる。
きっと辛い練習に耐えて頑張っている人もいる。
陰で泣いている人もいるかもしれない。

そんな人達に、背中を押すように歌う。
カッコ悪くなんてない。かっこいい。
自信を持って走って欲しい。

最後の曲は誰もが知ってあろうである恋愛ソング。

恋愛ソングをいつも歌うことに躊躇していた俺だったけど、今日歌うことを決めた。

飛雄、今日俺はお前のためにこの歌を歌うよ。

この先もずっと。

だから、聞いてて欲しい。