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だから私のことを見てくれるためにあの有名な鷹高校まで行った。
理由なんてほぼそれが目的だったかもしれない。
『何事にも真っ直ぐで、勝つために努力を惜しまない影山が私は羨ましかった』
私は、今まで誰にも言ったことがないことを影山に言っている。
『バレー以外のことなんて見ずに前だけ向いていて、そんな影山は私とは違う。』
こんなこと言ったら引かれるかもしれない。
『そう思った時にはもう影山は私の隣になんて居なかった。追いつきたかったのは私の方なんだよ』
でも、影山が私のことを追いつきたいって言った時、私たちはすれ違っているかもと思った。
『それに、私は影山が思うよりも善人じゃない。善人なのは影山の方だと思う。まあ馬鹿正直なだけかもしれないけどね』
影山｢一言余計だな｣
『かもね』
私は、影山の言葉に笑って上を見上げた。
『私は、影山のこと見てたよ。ずっと。』
影山は、私の言葉がまだ信じられないかのような顔をしていた。
影山に追いつこうとする度に、性格の悪い自分が生まれてきて。
自分は、影山追いつくことさえも、隣に立つ資格さえもないのかもしれないと思い始めた。
そんな私とは逆に、純粋で正直でただの馬鹿な影山が羨ましかった。
『影山、、私は影山の隣に立っていいのかわかんないや』
そう思うと私は急に自分が嫌になってしゃがみこんでしまった。
何をやってるんだろうか、私は。
突然訳の分からないことを影山に言い、挙句の果てに隣に立っていいのかなんて影山に迷惑すぎる。
でも疲れたんだ、私は。
こんなこと初めて誰かに言ったからだろうか。
相手がずっと昔から互いのことを知っている影山だからだろうか。
分からないけど、自分の本音を言っているうちに心が弱くなっていく。
何も知らない奴らから褒められても嬉しくないのに、わざわざ感謝の言葉を述べなければいけないこと。
本当は、口が悪いのにみんなの前では優しく振舞っていること。
何事も完璧にやらなければいけないこと、全てに疲れてしまった。
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nano(プロフ) - 苺さん» コメントありがとうございます！無事に完結致しました！読んでくださりありがとうございました（*´▽｀*） (2020年11月21日 1時) (
レス) id: 9ed173d271 (このIDを非表示/違反報告)
苺 - すごく面白いです！続き楽しみに待ってます。更新頑張ってください(о´∀`о) (2020年11月8日 14時) (レス) id: 06b64f6325 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：nano | 作成日時：2020年10月27日 21時
