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そこからの5セット目。
おれは、ただただ無表情にAのことを見つめていた。
いや、無意識に見ていたの方が正しい。
どうすれば追いつくのだろうか。
どうすれば同じ景色を見れるのだろうか。
どうすれば俺の事を見てくれるだろうか。
どうすれば俺の事を好きになるだろうか。
その解決策を考えても考えても、ひとつしか無かった。
全国で優勝するしかない。
それしかないと思った。
そうじっと考えていると、試合終了の笛がなった。
観客は初めの時よりも盛り上がり、声を上げた。
Aのチームが勝った。
「やばっ!一年勝っちゃったじゃん!!」
「下克上すぎる!!」
「南さんかっこよすぎ!!!」
分かってんだよ。
凄いことぐらい。
Aの様子を見ると、仲間たちと喜んでいた。
試合最後の礼をして、Aたちが応援席に並ぶ。
『応援ありがとうございましたっ!!!!!』
「「「ありがとうございましたっ!!」」」
そう選手たちが言うと、また歓声があがり拍手の音が大きくなる。
Aは、汗をかいていて、それでも可愛かったし、美しかった。
きっとそう思ったのは、俺だけではないだろう。
試合が終わり、声をかけてから帰ろうかと思ったけど異常なほどの人数がA達のことを待っていたので諦めて帰った。
及川さんのファンなんて大したことねぇな。
ああ、バレーしてぇな。
帰る時思ったのはそれだけだった。
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nano(プロフ) - 苺さん» コメントありがとうございます!無事に完結致しました!読んでくださりありがとうございました(*´▽`*) (2020年11月21日 1時) (レス) id: 9ed173d271 (このIDを非表示/違反報告)
苺 - すごく面白いです!続き楽しみに待ってます。更新頑張ってください(о´∀`о) (2020年11月8日 14時) (レス) id: 06b64f6325 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:nano | 作成日時:2020年10月27日 21時