23 ページ25
中学の頃、私はこれといって面白いことなんてなかった。
部活にも入らなかったし、仲のいい友達なんて居なかった。
でも、勉強はできる方だし、運動もやれば出来る。
自分が人と違って要領がいいこと。
それは自分が1番知っていた。
だからなのかもしれない。
Aとは、中一の頃初めての席替えで席が近くなった。
確か私の斜め前にいた。
ある日の授業、つまんねぇなと思いふとAのことを見ると彼女もつまらなそうな、目が死んでいた。
私はもちろん驚いた。
いつものAではなかったから。
いつものAなら、穏やかな表情だし、柔らかく笑うことが多い。
まさに、優等生。
そんな印象だったから尚更だ。
その時私もAの気持ちがわかった。
きっとつまらないだろうと。
面白くないのだろう。
私と同じなのかもしれない。
そう思った私は、ただじっとAの綺麗な横顔を見つめていた。
その次の日の昼休み、自販機に向かうとAが1人で飲み物を買っていた。
その時の表情も、無表情で。
私は声をかけた。
立川「ねぇ、つまんない?」
そう言った私のことを見て、右の口角だけをあげて笑い、悪そうな顔をして一言だけ言った。
『つまんない』
55人がお気に入り
この作品を見ている人にオススメ
「ハイキュー」関連の作品
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
nano(プロフ) - 苺さん» コメントありがとうございます!無事に完結致しました!読んでくださりありがとうございました(*´▽`*) (2020年11月21日 1時) (レス) id: 9ed173d271 (このIDを非表示/違反報告)
苺 - すごく面白いです!続き楽しみに待ってます。更新頑張ってください(о´∀`о) (2020年11月8日 14時) (レス) id: 06b64f6325 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:nano | 作成日時:2020年10月27日 21時