キラキラとまぶしいね、君は「影山飛雄」 (ページ6)

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影山side

悔しいと思いながらも、歌っているやつを見た。
前髪が少し長くて、目が垂れ目な男子だった。

『歌を聞きに来てくれてありがとうございます。皆さんのために全力で歌います。』

そいつが、丁寧な口調をいうと周りから歓声がわいた。

「がんばれー」「かっこいい」「期待しているぞ」「無駄にイケメン」
無駄にイケメンってそれほめてんのか？

まあ、それよりもバレーの時間が少なくなると思い、その場を立ちそろうと思ったとき、
優しくて、安定のある歌声が聞こえてきた。

俺は、びっくりして立ち止まり、そいつを見てしまった。

さっき話していた時の、真顔ではなくなっていた。
目を細めて、優しく語るように笑っていた。

胸の鼓動が動いた。

他の人よりも、キラキラしていて、雪の結晶が降っているかのようにも見えた。
俺の目にはそいつの顔しか見えなくて。
俺の耳にはそいつの声しか聞こえなくて。
とにかく、そいつから目を耳を話すことができなかった。

体が熱かった。
バレーしているときみたいな熱さではなかった。
たくさん汗はかいてないし、酸素も十分回っている。
でも、熱かった。

時間なんて忘れて、そいつのことを見ていた。

三曲くらい聞いていた時、ふと目が合った。
ドキッとした。
目が合うなんて思わなかった。

どうしたらいいか分からず、走って逃げてしまった。
走っているときも、熱さは変わらず、その場を離れた。

日向「おい、影山！！お前おそ、、え、なんでそんなお前顔赤いの！？どうした！？」

ああ、どうやら顔も赤いらしい。
日向に言われて初めて気づいた。