救ってくれたのは君でした。

♯３１ ページ35

七瀬「ココアでいい？」

あ「うん。」

さすがなぁちゃん女子力高い。

私だったら麦茶だわ。麦茶。←

七瀬「・・・」

あ「・・・」

沈黙。

音が・・・ない。

ふと視線を感じてなぁちゃんのことをみるとそっちもこっちを見ていて。

話を促しているのを感じた。

私が話せってか。

あ「あのさ・・・。」

七瀬「うん。」

あ「転校するって・・・ほんと？」

七瀬「・・・ぅん。」

とても小さい声で答えたなぁちゃんは。

すこし辛そうだった。

あ「・・・なんで？」

七瀬「私の・・・意志。」

あ「意志？」

七瀬「うん。茉奈も記憶を取り戻して、また新しい一歩を踏み出そうとしてる。風磨や健人だって。これからの道を進もうとしてる。」

知らなかった。なぁちゃんがそこまで考えているなんて。

七瀬「私だけが進んでないの。」

あ「そんなことない「そんなことある！」

あ「・・・」

いきなり声を荒げたなぁちゃんに一瞬びっくりする。

七瀬「あ、ごめん。・・・だから私だけがおいてかれた感じがしたの。・・・だから私も新しい道に進む。」

あ「・・・そっか。」

七瀬「だからもう止めないで。」

あ「うん。」

そこまで言われたら止められないじゃん。

あ「どこに行くの？」

七瀬「私・・・保育園の先生になりたくて・・・。だからそっちのほうの学校に。」

あ「そっか。がんばってね。」

七瀬「・・・うん。」

最後は笑顔で終わることができた。

明日なぁちゃんは引っ越すらしい。

ほんとはお見舞いに行きたかったけどなんとなく行きづらかったそうだ。

来ればよかったのに笑

すこし寂しいけど、、でも。

あ「あぁぁぁ。走りたい！」

また絶対会えるし。

今回のことがあって私はいろんな人に支えられてるってことが分かったし。

今は奈々のことも少しは気分が軽くなった。

あ「よしっ。帰ろ！」

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１週間後。

麻衣「茉奈・・・ほんとにごめんなさい！自分だけが奈々未のこと思ってるのかと思って・・・そしたらなんか悔しくなって。」

あ「・・・あぁ・・・。全然いいよ！」

健人「・・・って軽くね！？」

あ「そう？」

あれから麻衣と絵梨花先輩が謝ってくれた。

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