何万回だって、「君が好き」２

スイーツな時間。エピローグ的な。 赤１ ページ21

赤side


彼女の初めての手料理が、
自分好みの味付けで、
めちゃめちゃ美味いって。

男やったら誰でも、
一発ノックアウトやろ。

ほっぺについてたご飯粒、
ともが取ってくれるかなって期待してたのに、

鏡見？って冷たくあしらわれたけど。


まあ、ともの、
そういうツンなとこも好きな俺は、
でれってなってまう。


食事の後は、デザートの時間。


まあ、俺にとっては、
こっからがメインやねんけどな。


「とも。いろんな味、食べ比べしたいやろ？
こっちのチョコのあげるわ。
あーんしてみ？」


「いい。
自分で食べるから」


「フォーク二つしかないやん。
味混ざってまうで？
嫌やろ？
はい。あーんして？」


強引でも何でもええねん。

ともが、
口開けて待ってる時の顔、
めっちゃ可愛ええねんもん。


惚けて見惚れてたら、


「大毅、まだ？」


催促されてしもた。


「はい。
どうぞ、召し上がれ」


ともの可愛い舌に、ちょこんとのったショコラ。

あー、可愛いon可愛い。


まさに可愛ええの宝庫やな。


「美味しい！何これ。
めっちゃ幸せ」


「良かったな」


ともは甘いもの食べてたら、
溶けそうな顔になる。

俺はその顔見てるだけで、溶けてまう。


「こんな甘いもんばっか食べてるから、
ともも甘い味するねやろな」


「へ？俺、甘い味なんかせんし」


「するで。
いつも甘ったるい匂いさせてさ。
男吸い寄せるから心配やねんて」


「吸い寄せてへんし。
俺、別にモテへん」


「また無自覚や。
気をつけなあかんで？
ほんまは俺の！って、
ともの耳にでも書いときたいのに」


「なんで耳？」


「なんとなく。
ともの耳、可愛えし。
ピアスいっぱいで目立つから」


「ふーん」


ともは、俺との会話より、
いちごタルトに夢中や。

その満たされた笑顔見てたら。


「とも。好きやで」


自然と言葉になっててんけど。


ともは、分かりやすく真っ赤っかんなった。


「な、急に、なに、言うてんの」


「何って、恋人やねんから、
好きって伝えんの、普通やろ？」


「・・・」


そういや。

ともからは、
実は、俺を好きって言葉、
はっきりとは聞いたことないような？

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