マチノソラ25

1346 〜倫也side〜 ページ30

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車で別会場に移動してポスター撮影の現場に入れば
沙優ちゃんがいた。会うのは告白されて以来。




「おはようございます」


「おはようございます」


「この間のっ撮られちゃったみたいですみません！」


「迷惑かけてごめんね」


「いや！呼び出したの私だったので、私こそ、何ていうか、色々知らなくて…っ、」


「いやあれはAが…」






そんな事言う立場、俺にはもうないか






「…………こっちこそごめんね」



「いえ、その……Aちゃんは大丈夫ですか…？」



「……うん、大丈夫」






もう、別れたから。






「ありがと、沙優ちゃんもごめんね」



「…………………Aちゃん…元気ですか……、？
こないだ私……叩いちゃって………、」



「……………」



「いや後悔はしてないんですよ、だってムカつきましたから！でも………私も話聞かずに一方的に盛り上がっちゃってたよなぁって…だから言えなかったんだろうなって……………って、こんな事倫也さん本人にする話じゃないですよね！すみませんっ！」



「ふふ……いや、ううん、ありがと、よかった。またこうやって話してくれて嬉しい。」



「今はもうお二人の事俄然応援してるので！」



「……………ありがと」



「……でも、またいつかAちゃんと話せたらなぁって、勝手な事思ってて……」



「……うん」





スタッフに呼ばれればそのまま話は終わって






彼女は沙優ちゃんに会ったら別れたと言うのだろうか



追いかけまわされるのが嫌だといっていた彼女は、
いつか日本に戻ってきてももうこの世界に関わる気はないのかもしれない



沙優ちゃんを見れば、この世界にいる人間特有の孤独感を彼女にも感じて、その小さな背中は大きく見えた





「……ねぇ、沙優ちゃん。」

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