マチノソラ24

1305 ページ43

「ただいまー」



倫也さんはまだ帰ってないようで、返事はない。


一緒に暮らすようになってしばらく、
もうこの部屋にもだいぶ慣れた。でも



「…………中村…A…？」



違和感しかない。こういうのって慣れるもん？




「ただいま」


「わっ！びっくりした…、、おかえり、」


「うん、ふふふ………ただいま」


「ん？」



何やらすんごく嬉しそうにニヤニヤしている倫也さん



「何か良いことでもあった？」


「ん？うん、中村Aになるんだなぁ〜って」


「あ………、」




今の聞いてたのね




「へへへへへへ…着替えてくる」


「うん…」


「あ、風呂まだなら一緒に入る？」


「いや…」


「そ？じゃお先〜」



めちゃくちゃ幸せそうだなこの人……


ルンルンという効果音が聞こえてきそうな背中を見送れば、なんだか取り残されたような気分になってザワザワする







髪を乾かして寝室に入れば、スマホから顔を上げた
倫也さんはサイドテーブルに置いた



「……………あのさ、」


「ん？」


「大丈夫なの…？その、仕事とか事務所的にとか…」


「あー…まぁ……大丈夫Aは心配しないで。」


「そっ…か…、、」




もそもそと布団に潜り込めば
倫也さんに抱きしめられる



「こっち向いて」



素直に寝返りを打てば、顔を撫でられて

おでこにちゅうが降りてくる

耳を撫でて、形をなぞって、今度は目蓋に。



もぞ、と布団が動いて倫也さんが上になれば私の顔の横はギシリと沈んで、幸せそうに微笑んだ顔だけが見える



ゆっくり、味わうように、もう何度したかわからないキスをして、倫也さんの体はうねる


舌を絡めて、唾液を交わして、歯列をなぞって、




「ふふふふふ…………」


「…え？」


「ごめん、笑っちゃうや」




横に転がった倫也さんはそのまま私を抱きしめた




「……………」


「あ、したくなっちゃった？」


「………おやすみ、……んっ！？」




倫也さんの手が私のショートパンツに入り込み
スリスリと動き出す




「あっ、ちょっと……、」



「一回スッキリしたいでしょ」

1306→←1304

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す