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『あれ?Aちゃん?もしもーし?』
「……………もしもし…、」
『よかった!やっと繋がったー!最近忙しそうだけど大丈夫?元気?』
「…うん、まぁ、大丈夫だよ、」
『じゃあご飯行こうよ!』
「あ、…………うん、」
『いつがいい?私最近時間あるし合わせられるよ!』
「…あとで、スケジュール見て連絡するね、」
『わかった!あ、そうだあのね、実は…ふふふ…』
「?」
『また今度倫也さんと共演ありそうなんだ〜っ』
「……、そう、なんだ、よかったね…」
『あ、まだ情報解禁前だから周りには内緒ね?Aちゃんには相談乗って貰ってるから一番に言いたくて!じゃあ連絡まってるね!おやすみ!』
電話が切れた瞬間に泣いて、膝を抱えた。
泣きやめ泣きやめ泣きやめ泣きやめ
早くしないと倫也さん戻ってきちゃう
こんな顔、またどうしたのって聞かれたらもう、
一気に杏露酒を飲めばもっと顔が歪んで
ドライヤーの音が聞こえた。
「………っ!!」
迫るタイムリミットにパニックになれば益々涙は止まらなくなって、玄関に向かった
飲みすぎた杏露酒のせいで体はフラフラしてて上手く歩けなくて、やっと玄関に着いて靴を突っかければ
ドアノブに体重を掛けた
「どこ行くのッ!!」
掴まれた腕に振り返れば不安そうに驚いた顔をした
倫也さんが半裸で立っていた
「……………何やってんの…」
「……………っ、、ちがう、大丈夫、ちょっと、」
「……戻って」
逃げ出したいのに掴まれた腕は強くて
ドアノブを離せば重くゆっくりと閉まった。
再びソファに座れば
まだ半分濡れた髪のままの倫也さんが横に座った
「……………」
「……………」
長い沈黙に、倫也さんに近づいた
ゆっくり口付ければ、倫也さんもゆっくり返してくれて、倫也さんの手を自分の胸に引っ張れば、ゆっくり押し倒されて
首筋にキスが落ちればまた涙が溢れた
「……っ、」
「……………」
ゆっくり覆い被さる体制から退けて座った倫也さんは私じゃなくて杏露酒の乗ったテーブルをみた
「……………」
「……………」
「…………もうAが何考えてんのかわかんねぇ」
「…………っ、、」
倫也さんは一人で寝室に入っていって、その背中は寂しそうで、私もただ膝を抱えて小さくなった
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南季(プロフ) - ずんだもちさん» 嬉しいコメントありがとうございます♪夢に出てくるの羨ましいです♪♪友達にでもいいからなりたいのすごくわかります!!笑 (2021年5月19日 16時) (レス) id: b2b525bfa2 (このIDを非表示/違反報告)
ずんだもち - ぁぁぁ、好きが溢れすぎて夢にまで出て来るのですが!?!?本当に倫也さんと結ばれたかった、、結ばれなくても友達になりたかった人生でした。笑笑 (2021年5月19日 14時) (レス) id: 110d9a3159 (このIDを非表示/違反報告)
南季(プロフ) - いちごだいふくさん» いちごだいふくさん初めまして!ここまで読んで頂きありがとうございます♪夢中になってくれて嬉しいです!今夜も更新ありますので夜をお楽しみにしてて下さい♪♪♪ (2021年5月19日 11時) (レス) id: b2b525bfa2 (このIDを非表示/違反報告)
いちごだいふく(プロフ) - はじめまして☆楽しく読ませていただいています。お話の数が多くて読み応えがありますね!やっと最新話まで追いつきましたー!ついつい夢中になってしまい寝不足の日々……(笑)今後も楽しみにしてます! (2021年5月19日 8時) (レス) id: 7844370113 (このIDを非表示/違反報告)
南季(プロフ) - りんさん» りんさんとっても嬉しいコメントありがとうございます!キュンキュンしてくれて私も嬉しいです♪今日は珈琲の日なので更新ありませんが、また明日の夜の更新楽しみに待っていて下さい♪ (2021年5月17日 7時) (レス) id: 8cd8afbdcf (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:南季 | 作成日時:2021年4月28日 22時