マチノソラ24

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収録後こじんまりとした個室のご飯屋さんに来ていた



「あ！沙優ちゃんこっち！」


「遅くなっちゃったごめんね！」



二人で女子会が始まれば可愛いカクテルが揺れる



「私沙優ちゃんとはおばあちゃんになっても友達でいたいなぁ」


「私も〜芸能界ってさぁ何考えてるかわかんない人多いから怖くて。だからAちゃんみたいな子と出会えるなんて思わなかった」


「じゃあ相思相愛だね！」


「愛してるぜAっ！」


「あはははは！」



沙優ちゃんと話すのは久しぶりなのに、その時間を
感じさせないほどすぐに二人ともふざけ合って

この世界でこんなに普通に話せる友達ができるなんて思わなかったなぁと微笑みながらピンク色のカクテルを揺らした



「でも今日のめっちゃ緊張したなぁ」


「Aちゃんすごい冷静に見えたけどな？」


「バクバクいってたよ、倫也さんふざけてくるし」


「………ね」



ふと見れば沙優ちゃんは静かに笑いながら
両手でグラスを持って水滴を拭っていた



その顔は



「…沙優ちゃん？」


「ん？えへへ……」


「？」


「………Aちゃん、今日誘ったのは実は、Aちゃんに相談があって…」


「相談？」


「うん…聞いてくれる？」


「もちろん！私でいいならどんとこいです！」


「あははは相変わらず頼もしいなぁ」


「ふふふふ…それで？」


「…………あのね…」


「うんうん」



俯いて微笑んだ顔には長い睫毛が影を作って綺麗で









「倫也さんて好きな人いるのかな」









空気が、止まる。






「えへへ、私さ、撮影してる時はわからなかったんだけど、撮影終わってもう会う機会なくなると思ったら何か、ね？あぁ、寂しいなって…」




「………、」




「会えなくなったら毎日毎日考えちゃって、恥ずかしいんだけど私こんなのすごい久しぶりで、片想いだけでも最初は楽しかったんだけど今日久しぶりに会ったら、あぁもう好きだなぁって気持ちがもう抑えられなくて、えへへへへ…」




「………そう…なんだ、、」




「でも二人ご飯誘ってもはぐらかされるし、脈…やっぱないのかなぁって。多分恋人はいなさそうな気がするんだけど、Aちゃん倫也さんと仲良いから、倫也さん好きな人いるとか何か知ってるかなぁって…」




「…………、」






なんて、答えればいいんだろう。






「Aちゃん？」






「……ごめん、…私も、よく…、、」

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