マチノソラ21

1106〜須藤side〜 ページ8

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「……………倫也の知り合い？」



いつの間にか隣に立っていた人物に話しかけられた



「あぁ………はい………」



見たことある気がする……多分、芸能人



「初めまして〜倫也の親友のムロツヨシです」



握手を求められて座ったまま素直に返す



「………どうも…須藤です」


「あいつが現場に知り合い連れてくるの珍しいね？
どーゆー関係？あ、事務所の後輩？」


「友達ですけど…」


「俳優さんとかじゃないんだ？」


「サラリーマンっす…」


「へぇ！え？何繋がり？同級生…じゃないよね若いよね？」


「…………知り合いの知り合いっていうか…」



ぐいぐいくるなこの人………



「おじさんおじさん、僕のダーリンにちょっかいかけないで」



倫也さんが戻ってきてムロさんにシッシと手をやった



「大丈夫？おじさんに変な事されなかった？」


「変な事って何だよ俺を変質者みたいに言うな」


「あはは、大丈夫っす。もう終わったんすか？」


「終わった。ごめんね付き合わせて」


「ねぇこの可愛い子どうしたのよ」


「ちょっと事情あって付き合ってもらったの。んじゃ俺帰るから。須藤くん行こ」



言われて立ち上がれば



「おいちょっと待てよ倫也今日俺と飲むって言ってたじゃ〜ん」


「ごめんまた今度」


「じゃあ須藤君も一緒に飲もうよ〜」


「え？」


「はいはいまた今度ね」


「須藤君も飲みたいよね？食べたいよね？ね？ね？」


「え？あ…えーと……」


「この子今日二日酔いだったの飲める訳ないでしょ」


「あ。じゃああの薬お前じゃなくてこの子の？」


「もしかして薬くれたのって……」


「そう俺〜〜倫也に頼まれてあげたの〜〜〜効いたでしょ？」


「めっちゃ楽になりました。ありがとうございます」


「じゃあ飲めるよね？どう？須藤？どう？どう？」


「あー…」


「ほら行くよって」


「別に俺は……大丈夫っすけど………」


「ちょっと須藤くん……」


「はいきたー！じゃ行こ！倫也の車で行こ！あ、お前車だから飲めないじゃん。まいっか、須藤君と俺で飲めば」



ニコニコ話すムロさんは嬉しそうに無邪気に跳ねながら車に乗り込んで、倫也さんは呆れた顔で運転席に座った。

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