1102〜須藤side〜 ページ4
.
…こっから……どーする………、、
「飲まねぇの?」
「……飲みます、」
ダイニングテーブルに腰掛けながらソファの下をチラと見る。
大丈夫、見えない。
後は倫也さんがトイレにでも行ってくれたら……
「かんぱ〜い」
「乾杯…」
注いでもらった酒を飲みながら、正直に言った方がいいよな…でもな…と一人自問自答するも、また注がれた酒も結構強くて頭が上手く回らない
「…須藤くん?大丈夫?」
「…ちょっと…酔いました…、」
「気分悪い?」
「いえ…。あ……、…あの…、」
やっぱりこの人に隠し事は得策じゃないと顔を上げるも、この間の顔が過ぎって
「なに?」
「……、、、あー…美味いっすねこれ…、」
「だろ?結構好きでさ」
「へぇ…、、」
…………だめだ、やっぱ言おう。
覚悟を決めて深呼吸したら、倫也さんが立ち上がった
「ごめんトイレ」
「っ!」
最高のタイミングでいなくなった倫也さんに
小さくガッツポーズすれば、さっきの覚悟はきれいになくなった
トイレの扉…閉まったよな…?
確認すればダッシュして
リモコンで取り出しボタンを押してパッケージを開…
『やめて…っ!!』
聞こえた声に思わず画面を見れば視線が固まった。
『んん……っ、、』
さっきよりも素直に気持ち良さそうに歪む顔はいつものAさんじゃなくて、じん…と下半身に血が集まるのがわかった
「………っ、、、」
ハッとしてリモコンを取った瞬間
後ろにゾワッと寒気を感じた。
……ゆっくり振り向けば
…………あのバーで見た時と同じ顔。
「………っ、、」
「…………」
『っ、倫也の……欲しい……』
「…………っっ、、、」
「…………」
ゆっくり近づいた男は
俺の手からリモコンを静かに奪って画面を消した
「……………っ、、、」
「……………」
「…………………………見て…ないっす……、」
「……………」
「……………何も…聞いてないっす………、、」
一筋の汗が背中を伝えば、俺の方を見ずに立っていた倫也さんは、無表情のまましゃがんでディスクを取り出した。
それからゆっくりとした動作で俺の持っていたパッケージを取って中にしまってから、元あった場所にスッと戻した。
「………」
「…………、、、」
「…………………………飲もっか。須藤。」
631人がお気に入り
この作品を見ている人にオススメ
「オリジナル」関連の作品
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
南季(プロフ) - まさかのましゃかど!さん» まさかのましゃかど!さんコメントありがとうございます♪何回も読み直してくれてるなんて嬉しいです!これからもたくさんキュンキュンしてって下さい♪♪♪ (2021年3月22日 16時) (レス) id: 80e9fd99a6 (このIDを非表示/違反報告)
まさかのましゃかど!(プロフ) - Twitter等やってないので、ここでの更新しかわからないし見れないのですが何回も読み直してます!笑 (2021年3月22日 15時) (レス) id: 597d570f11 (このIDを非表示/違反報告)
まさかのましゃかど!(プロフ) - 何回も1から読み直してはキュンキュンしてます!ほんと大好きです!!これからも更新楽しみにしてます♪大好きです! (2021年3月22日 15時) (レス) id: 597d570f11 (このIDを非表示/違反報告)
南季(プロフ) - つつたんまるさん» 笑笑!存分にニヤニヤニヨニヨして下さいっ♪♪♪ (2021年3月18日 23時) (レス) id: b3a261d354 (このIDを非表示/違反報告)
つつたんまる(プロフ) - ずるい!!!!!ニヤニヤが抑え切れません!!!!なので抑えません!!!ニヨニヨニヨ (2021年3月18日 22時) (レス) id: 85b052b1c5 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:南季 | 作成日時:2021年3月4日 21時