マチノソラ21

1130〜倫也side〜 ページ29

深夜に帰宅すれば脱衣所にはさっき見た服は入ってなくて、まだ帰ってないのかと寝室を覗けば、ベッドの端に小さく丸まっているのが見えた




「…………A…」




ゆっくり覆い被さって顔を覗けば逸らされて


カールされた髪の毛を撫でる









「触らないで。」









強く言われて一瞬怯んだ。





でも同時にその曇りないハッキリとした拒絶の一言で




何かが吹っ切れた。








「…………もーしたくないの。俺とは。」




「………何でそういう話になんの…」




「ずっとしてないから。」




「……だから体調よくなったら…」



「どこがどう悪いのじゃあ。」



「………、お腹が…」



「痛そうにしてる所一回も見た事ないけど。どんな風に痛いの。そんな続いてんならちゃんと病院行こ。」



「……だからそんなんじゃない、」



「じゃあ何。」



「だから来月……っ、再来月くらいになったらできるからっ！」



「何の期間なのそれ。体調治んのがそこらへんって何でわかんの。」



「……………、、」



「今度は何隠してんだよ…」



「したいなら口で「そーゆー話してない。」




ヒートアップしそうな自分を一旦落ち着かせたくて
覆いかぶさった状態から退いて、ベッドに腰掛けて
大きく息を吐いた





「…………別にそーゆーのが全てじゃないけど……、不安になる」



「……………えっちしないだけで不安なの…？」



「嘘つかれてたからな。」



「……………、」



「つくならもっと上手くつけよ…」



「………、、…」



「………それに…最近変わったから」



「………？」

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