マチノソラ21

1129〜倫也side〜 ページ28

撮影の休憩中、一つ下の階のスタジオを覗きに行けば、顔の整った後輩が笑っているのが見えた



「わ〜〜Aやっぱ似合うねこれ」


「マッケン君プレゼントなんてっ、お金払うよ」


「いーのいーの俺が勝手にしてる事だし絶対似合うと思ったんだよこれ。着てくれるだけで嬉しいからさ」


「えへへ、じゃあ…ありがとう…」




彼女らしくない大きな花柄の派手なワンピース。

つーか二人共タメ口かよ。




「あれ？倫也さん？」


「どーも。休憩なったから来ちゃった。ここだったんだスタジオ」


「………」



気づいた後輩にヘラヘラしながら言うけど多分彼女は気づいてる。俺の目が笑ってない事に。




「あ、倫也さんこちら瀬野「知ってるよ。前に何回か一緒した事あるもんね？お久しぶりです。」



「あ………、、どうも………、」




思いっきり嫌味に言ってやれば彼女の顔が曇る




「ずいぶん仲いーんだね？」


「今回初めてだったんですけど、Aとは話し合うんですよ結構。ね？」


「あぁ、うん……、」


「…へぇ……。……その服は？」


「あっ、僕チョイスなんですよ」


「ふーん……前と雰囲気全然違うもんね。何か服に着られてるって感じ？まぁ俺そういうの全然わかんねぇけど」


「………、」


「そうですか？俺は似合ってると思いますけどね〜
倫也さんてシンプルな子好きでしたっけ？」


「そ。三色以上使われっと落ち着かないんだよね。
でもいーんじゃない？そーゆーのが着たいなら着れば。色んな服貰って次から次に新しい服着て着せ替え人形みたいで楽しそう。」


「………っ、」




涙を我慢している顔を見るともっと泣かせたくなる




「ごめん邪魔したね。撮影がんばって。」




自分でもびっくりするくらい嫌味だったなぁと思うのに、止められないイライラに絡まって楽屋に戻った

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