マチノソラ16

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夜の宴会はどんちゃん騒ぎで、特に営業部はすごい盛り上がりで一発芸なんかも始まって。


私は大人しくビールをちびちび飲みながら見ていれば須藤はお偉いさん方にじゃんじゃん飲まされていて
営業スマイルを作っている


大変そうだなぁ………ん、


スマホが振動して廊下に出る


「もしもし？」


「もしもし、どうですか温泉は」


「ふふ、満喫してます。今はご飯中」


「飲んでんの？」


「ちょっとだけ」


「飲み過ぎんなよ？」


「はいはい」



「…………写真ありがと、綺麗だった」


「うん」


「今浴衣？」


「そうだよ」


「写真送ってよ」


「浴衣の？」


「うん、ちょっと上から撮った谷間見えそうなやつ」


「ばか。」


「へへへへ……あ、ごめん呼ばれちゃった」


「うん」


「写真送っといてね」


「え？」


「仕事終わりの楽しみにしてるから、じゃ」


「ちょっ、」


電話が切れて


「えー………、、」



とりあえず送る送らないは別にして上から写真を撮ってみる


「ん？こうか？こう？」


パシャパシャ何枚か撮っていれば、


「谷間うつらないな……」



襟元をちょっと緩めてカメラを構えれば



「……………何やってんですか……」


「ひぁっ！！」



後ろに呆れた顔の須藤が立っていた



「そーゆーのやるなら自分の部屋でやった方がいいっすよ……」


「違う違う！違うって！…てかあんた大丈夫………？顔やばいよ」


「飲まされすぎて逃げてきたとこ………」


「部屋戻れば？」


「…うん………」



言いながらも須藤は廊下からは死角になったベンチに腰掛けた



「…歩けない？」


「………いや」


「もう部屋戻って寝なよ」


「……………」


「？どうしたの？気持ち悪い？」


「…………大丈夫」



具合悪そうにぐったりした須藤は顔を覆った



「ちょっと、本当に大丈夫？」


「ん〜……眠い、やばい……」


「部屋どこ？」

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