マチノソラ16

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肩に誰かが触って身体がすごい勢いで跳ねて尻餅をついた



「ごめんなさいごめんなさいごめんなさい！！貞子様もうしません行きません見ません許してください噛まないでください！！」


「…っっびっ、くりした……貞子って噛むの？？」


「…………………………へ……、、」



尻餅をついたまま抱えた頭を上げれば
びっくりした顔の倫也さん


「……………ともや、さん……」


「大丈夫？」


「〜〜〜ッッ！！驚かさないでよバカッッ！！
ほっ、本当に貞子かとっ、思ったじゃんッッ！！」


「俺のがびっくりしたって。ごめんごめん、トイレ間に合った？」


「あ、」


「え？漏らした？」


「……………まだ、」


「ふふ………立てる？」


手を出されて立ち上がれば足が震えている



「本当怖いんだね」


「っっ、倫也さんが起きてくれないからじゃん！嘘つき！バカ！！」

「あははは、ごめんごめんでもちゃんと起きたじゃん
ほら、どうぞ」


トイレのドアを開けられればもう便器でさえも井戸に見える


「……井戸と、トイレって、さ…」


「繋がってないし貞子もこんな狭い所通ってこれねって」


「……………うん」


「ドア開けとく？」


「……………」


「後ろ向いてよっか」


「……………耳塞いで歌歌ってて」


「はいはい」


倫也さんは素直に後ろを向いて耳を塞いだ


「絶対振り向かないでよ！？」


「はーい」


「声聞こえてるじゃん歌！」


「あ〜じゃ〜なにがい〜？」


「なんでもいいから早くっ！」


倫也さんは何故かドラえもんを歌いだして
ホッとした私はズボンに手をかけた

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