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「ただいまー」
玄関で下駄を脱げば絆創膏が覗く
絆創膏まで持ってるとか女子力ってか女子だよね。
あ、違う母だった。
「おかえり〜遅かっ………………。」
「ただいま。ん?なに?」
リビングでソファから振り返った倫也さんは目を丸くしていて
「………………………浴衣…………」
「あぁ、今日ね、浴衣作ってる会社の人達と交流会だったの。こっちの社員の分の浴衣全員分プレゼントしてくれて、どう?似合ってる?」
「…………………うん………」
「なにそれ、かんじわるー」
反応が悪い倫也さんに拗ねて両手の荷物を下ろす
「はい、お土産。」
「?」
「わたあめとーさくらんぼ飴とぶどう飴とパイン飴と桃?だったかな」
「飴ばっかじゃん」
「だってりんご飴以外食べたことなかったんだもん。みて!わたあめも3色なんだよこれ!!」
「お祭りやってたの?」
「うん帰りに須藤と寄ってきた!あ、須藤からこれ」
ジッポライターを渡せば素直に受け取った
「須藤ねー射的荒らしってくらい上手くてすごかった
お菓子は本当にくれなかったけど、あはははは」
「須藤くんも浴衣?」
「ん?うん全員浴衣だったから、ほら見て」
須藤の射的しているのを横から撮った写メを見せる
「こうやってみると腕長いよね須藤。あ。」
倫也さんが画面をスライドさせれば、須藤に撮ってもらった私の浴衣姿と、もう一枚スライドすれば二人で並んでピースする写真
「あぁー…、これね、実行委員会のおじさんが須藤が私撮ってるの見て、二人で撮ってやるから並べって無理やり……」
須藤と私は多分はたからみたら普通のカップルに見えたんだろう。このツーショットも完全にそうだ。
「……………」
「ごめんね……?」
「………俺も行きたかったなぁ…」
「あはは、さすがにあそこに倫也さんいたらパニックになるって」
「浴衣デートいーなぁ」
「デートじゃないから」
「いいなぁ」
「はいはい、いつか行こうね。」
頭をポンポンと撫でて立ち上がれば、腕を引かれて再びソファに座らされた
「わっ、ん?なに?」
「…………浴衣デートしよ。」
「さすがにもうお祭り終わってると思うよ」
「夜の浴衣デート」
「?」
腕を掴まれたまま唇が合わされれば
太ももに伸びた手が浴衣の隙間から入り込む
「っちょっと!」
「浴衣いいよね………」
「その顔!待ってシャワー入ってないから!今日めっちゃ汗かいたし!」
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南季(プロフ) - るーーさん» うわー!ありがとう〜〜!!今日のこのタイミングでのコメント個人的にすごく救われた〜!!←どうした笑 海ならではのイロイロいいよね♪るーーさんいつも本当にありがとう♪♪♪ (2020年12月4日 0時) (レス) id: 11fea03d35 (このIDを非表示/違反報告)
るーー(プロフ) - こっちでコメントするの久しぶりなんですが、海めっちゃいい!!(語彙力)そして、彼女ちゃんの方から誘ったのが新しくて、そしてもう何もかもいい!ありがとうございます!!! (2020年12月4日 0時) (レス) id: 975a542b74 (このIDを非表示/違反報告)
南季(プロフ) - あかねさん» 良いところに気がつきましたね(何様笑)その辺は書くか未定ですが色々想像してお楽しみ下さい笑 (2020年11月24日 6時) (レス) id: 11fea03d35 (このIDを非表示/違反報告)
南季(プロフ) - るーーさん» 須藤くんは完璧なようでいて中身はただの男子て部分を書きたい今日この頃♪笑 いつも嬉しい褒め言葉ありがとうございますっ!!笑笑 (2020年11月24日 6時) (レス) id: 11fea03d35 (このIDを非表示/違反報告)
あかね - 私的には「バレたのそっちで....」のそっちじゃない方が、とーっても気になります(笑) (2020年11月24日 1時) (レス) id: d0c2c2f985 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:南季 | 作成日時:2020年11月19日 22時