518 ページ23
「Aちゃん」
「……………」
「Aってば」
「……………」
「機嫌なおしてよ。」
ジロリと睨めば可愛い顔で、ね？と首を傾げたけど、騙されない。
「話しかけないで。」
「もうしないってば」
「部屋入ってこないでね。」
「せっかくの一緒の休みだよ？」
「知らない。バカ。」
寝室から出てバタンと自室のドアを閉めれば、
扉の向こうで頭をかいて困っている、まだわずかに
左頬にビンタの痕が残っている男がいるはずで
朝日は全然爽やかじゃなく、目覚めた瞬間昨日のことを思い出せば最悪だった。
椅子に座れば別にすることもなくて、こういう時同棲してると不便だなぁなんて思った。
いっそ出かけてしまおうか。
このまま冷戦状態でいる一日はお互いにしんどいし、かといって笑顔でもういいよと言えるほど私の心も
広くはなく。
うん、散歩でもしてこよ。んでコンビニで朝ごはんでも買って公園で食べたら美味しいかも。
軽いメイクをしてラフな服に着替えれば、自室を出てそのまま玄関に向かった
「A……………え、どっか行くの？」
「……………」
無視して靴を履けば後ろから抱きしめられた
「ごめん、本当ごめん。二度としないから。
今日久しぶりの休みだよ？これ逃したらさ………」
「離して。」
「どうしたら許してくれる？」
「……倫也さんもやってみればいい」
「…………あれはちょっと…身体の構造的に男には
無理っつーか………、、。あぁ！待ってわかった！
じゃあこうしよ！」
ドアノブに手をかけた私に慌てた倫也さんが珍しいことを言い出した
「俺も一個何でもAの言う事聞くよ。」
「……………」
「昨日のは無理だけど……………ね？どう？」
そこまでして行ってほしくないのかと思ったら
だんだん可愛く見えてきて、さっきまでの怒りがなくなってしまった
振り向いて目を見れば、朝ごはん作ったからとりあえず飯食わない？腹減った、と安心したように言われた
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 727人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「オリジナル」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
南季(プロフ) - ゆりこさん» ゆりこさんコメントありがとうございます！須藤くんの存在寂しがってくれて嬉しいです、ありがとうございます！今後の展開を楽しんで下さると幸いです☆ (2020年9月1日 23時) (
レス) id: 60f5434b3e (このIDを非表示/違反報告)
南季(プロフ) - ゆずはさん» ゆずはさんいつもありがとうございます♪須藤くん何で転勤させたのかもう自分でも思い出せないですが、寂しがられるほど愛されているのはとても嬉しいです！主人公ちゃんと一緒に思いっきり寂しくなりましょう！笑 (2020年9月1日 23時) (レス) id: 60f5434b3e (このIDを非表示/違反報告)
ゆりこ(プロフ) - 須藤くん本当にいなくなっちゃうの寂しいです（涙）これからも登場してくれること祈ってます！ (2020年9月1日 23時) (レス) id: e092593046 (このIDを非表示/違反報告)
ゆずは(プロフ) - 須藤くん、、、寂しい〜！！須藤くんがいなくなるのが考えられないくらい寂しいです笑笑 (2020年9月1日 23時) (レス) id: 4a89377b71 (このIDを非表示/違反報告)
南季(プロフ) - るーーさん» 寂しがってもらえるの嬉しいですね、夜の部は投稿する度、これ大丈夫かなぁとドキドキしてるので、喜んでくれている人が一人でもいるとわかってめちゃくちゃ安心しました！笑 こちらこそ感謝です！！ (2020年9月1日 6時) (レス) id: 60f5434b3e (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：南季
| 作成日時：2020年8月21日 23時
