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帰りのタクシーの後部座席、お互いに終始無言で、
でもカバンの下ではぎゅっと手を握られて、
まるで付き合いたての時のようにドキドキしていた
タクシーを降りてマンションのエントランスをくぐっても、どちらとも何も話さない。
ただただ早く家に帰りたくて、触れたくて、もどかしくて気持ちが早足になる。
エレベーターに乗り込んで扉が閉まれば、またぎゅっと手を握られて、早く早くと階数表示を見上げたら
ーーーーガクンッッッ！！！
「きゃっ！？」
ウィィーンン……、と機械が止まる音がした
「……………止まったね。」
「嘘……また？……あっ！！」
「あるね、上に脱出口」
「ッッッ！」
「はいワクワクしない。とりあえず何すんだっけ」
「ボタン全部押して電話繋がんなかったら脱出です！！」
「ボタンね。」
倫也さんが階数ボタンを押すも、動かず。
「よっし第一関門突破！！」
「いや上から脱出目指してないからな？」
次に電話ボタン
「あ、もしもし？エレベーター止まっちゃったみたいなんですけど。はいお願いしまーす」
「……………」
「ふふふ、残念だったね。」
「……………せっかく脱出口あるのになぁ」
「とりあえず待ちましょ」
倫也さんが床に座れば、私も座る。
「…………どのくらいでくるかなぁ」
「んーまた連絡くれるってさ」
「そっか」
「トイレ大丈夫？」
「今のところ。倫也さんは？」
「大丈夫。けど酒飲んでるから長時間だと多分キツイなぁ」
「……………たしかに………」
「まぁ繋がったし大丈夫でしょ。」
「今年はエレベーターに呪われてるのかなぁ」
「なかなか無いよね」
「いや、脱出できるっていう夢を叶えるまでチャンスくれてるのかな？」
「あははははは！どんなプラス思考だよ」
「だってさぁ」
「ねぇ、閉じ込められてる時須藤くんと何話してたの？」
「あー須藤の恋愛歴？」
「へぇ」
「それがさ…………」
『もしもし、聞こえますか？』
さっきの通話口から声がした
「はい、聞こえます。」
倫也さんが立ち上がって応答した。
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南季(プロフ) - ゆりこさん» ゆりこさんコメントありがとうございます！須藤くんの存在寂しがってくれて嬉しいです、ありがとうございます！今後の展開を楽しんで下さると幸いです☆ (2020年9月1日 23時) (
レス) id: 60f5434b3e (このIDを非表示/違反報告)
南季(プロフ) - ゆずはさん» ゆずはさんいつもありがとうございます♪須藤くん何で転勤させたのかもう自分でも思い出せないですが、寂しがられるほど愛されているのはとても嬉しいです！主人公ちゃんと一緒に思いっきり寂しくなりましょう！笑 (2020年9月1日 23時) (レス) id: 60f5434b3e (このIDを非表示/違反報告)
ゆりこ(プロフ) - 須藤くん本当にいなくなっちゃうの寂しいです（涙）これからも登場してくれること祈ってます！ (2020年9月1日 23時) (レス) id: e092593046 (このIDを非表示/違反報告)
ゆずは(プロフ) - 須藤くん、、、寂しい〜！！須藤くんがいなくなるのが考えられないくらい寂しいです笑笑 (2020年9月1日 23時) (レス) id: 4a89377b71 (このIDを非表示/違反報告)
南季(プロフ) - るーーさん» 寂しがってもらえるの嬉しいですね、夜の部は投稿する度、これ大丈夫かなぁとドキドキしてるので、喜んでくれている人が一人でもいるとわかってめちゃくちゃ安心しました！笑 こちらこそ感謝です！！ (2020年9月1日 6時) (レス) id: 60f5434b3e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：南季
| 作成日時：2020年8月21日 23時
