マチノソラ9

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「じゃあ……6人の女の話……」


「……………別の。」


「えー、聞いてみたい」


「切るぞ。」


「わかったわかったって！じゃあ……、、
趣味はなんですか？」


「お見合いかっ」


「あはははは、だってさぁ毎日話してるもん聞きたいことって言われてもなぁ」


「確かにないっすね。」


「須藤も映画みてたの？」


「はい」


「……凄かった、よね」


「ひぐらしよりはマシでしたけど」


「須藤は一人暮らしで怖くならないの？」


「だって映画は作り物じゃないですか」


「……………」


「想像力が豊かだとこういう時大変なんすねー」


「お、褒めてる？」


「バカにしてる。」


「……………」


「こうなるのが分かってるのに見ちゃうのが俺には
理解できないっす」


「……………見たいんだもん…。ほら、太るの分かってるけど食べたいみたいな」


「自制が効かないんすね。」


「なのかな…。須藤は自制の鬼っぽいよね」


「なんすかそれ」


「だってめちゃくちゃ大人じゃん。会社でも理不尽な事あってもポーカーフェイスですぐ最善策考えだすし切り替え早いっていうか」


「ぐじぐじ言っても仕方ないっすからね」


「でもさ、それでも感情が抑えられなくなる時ってないの？」


「あー……仕事はないですけど」


「じゃあ6人の女にはあったわけですね？」


「……………」


「ごめん。」


「……………Aさんみたいなストレートさが羨ましくなる時もありますよ。」


「…じゃあ須藤っていつも何考えてんの？」


「……………えろいこと。」


「……………、、、」


「………って、言ったらどーします？」


「……………内容による……。」


「あははははは！予想外すぎて戸惑ってるでしょ今」


「……………本当に？」


「どうですかねぇ。」


「からかってる？」


「たまには戸惑わせる側になりたいなって」


「いつも振り回してすみません」


「おぉ自覚あるんすね………ふふ……」



聞き慣れた須藤の声が心地良くて、くぁ…………と
あくびがでた



「眠たくなってきた………？」


「……………うん………」

　
「そのまま寝ちゃっていいですよ」


「ん………まだ……………」


「Aさんのイビキ聞こえたら切るんで」


「イビキ…………なんて……………、………」


「……………」


「……………」



「……………おやすみなさい……先輩。」

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