マチノソラ9

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……帰れる。一人で帰れるくらいだよ。
ただ、うん、ちょっと休んでから…


後からぐわんとくるタイプだったシャンパンの酔いを階段で冷まそうと休んでいたら、いつの間にかパーティーは終わったらしく会場に戻ればガランとしていた


外には激しい雨の音。



「あ。」


「あ。」


ガランとした会場に、もう一人。


「あはははははは！」


「え？」


急に笑い出した三丘さんがわからなくて戸惑う


「まじかぁ」

「どうして…………？」

「面倒くさくて隠れてたらいつの間にか終わってました。瀬野さんは？」

「あぁ、酔い冷ましてたらいつの間にか…」

「置いてかれちゃいましたね。」

「……………ですね。」

「まぁ元々二次会行く気なかったけど。」



なんだろうこの空気、懐かしいというか、



「いいんですか？さっきも……」

「うん、めっちゃ電話鳴ってるけどいい。」

「全然良くなさそうですけど」

「せっかく会えたし」

「……………」


だめだ、これは。

私だって学習しないわけじゃない。


「私もう帰るので」

「雨すごいですよ。」

「タクシー捕まえるので。」

「このへんのタクシーさっきみーんな持ってっちゃったと思うけど。」

「……………じゃあ駅まで走るんで」

「あははははそんな僕のこと嫌いですか？」

「すみません、そういうわけじゃ………」


「じゃあ、タクシー来るまでだったら付き合ってくれます？」

「……………はい、」


スマホでタクシーを呼べば、この雨で混んでるらしく40分は掛かりそうだった

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