マチノソラ5

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定時が過ぎて帰り支度をして鞄を持てば、同時に後ろの席でも椅子をしまう音がした。

そのまま二人でエレベーターに乗り込んで、会社を出た瞬間に、須藤は口を開いた。


「鈍感なのは仕方ないですけど少しは相手の立場になって考えた方がいいと思いますAさんは。」


「え？なに急に……、なんでそんな怒ってんの……」


「少しは倫也さんの気持ち考えて行動してます？」


「……昨日のこと言ってんの？」


「独身男性上司の家に二人きりで泊まって朝帰りしたって聞いたらどう思うかとか考えないんすか」


「別に朝帰りするつもりだったわけじゃないし、最後二人になったのだって偶然だもん」


「だから！そうなるかもしれねぇって危機感もってたらちょっとは気をつけんだろ普通！」


「……………、。どうしたの…須藤……、、」


「何回も言われてますよね！？何回同じことしたら気が済むんすか！？」


「だからなんで須藤がそんな怒ってんのよ！別になんもなってないんだからいいじゃん！！」


「あーーーもーいいっす。マジ呆れました。」


「はぁ！？勝手に怒って勝手に呆れて意味わかんないんだけど！須藤は私のなんなの？ただの同僚じゃん！私の保護者にでもなったつもり！？」


「…………………………っ、」


「………なによ……………、、」


「…………………………、お疲れ様でした」


「ちょっと！」

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