マチノソラ5

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「Aー。おはよーって。ねぇ。いつまで寝んの？本当にそろそろ起きないとご飯くるよ？」


「ん……………」


おでこに掛かる髪の毛をよけられながらゆっくり薄目をあければ、既に洋服に着替えた倫也さんがベッドに腰掛けていた。


「おはよ。」


「…んー…………」


「お・は・よ・う」


「……まだ眠い……………」



全身がだるすぎて布団とくっついた身体が離れない



「昨日いっぱい頑張ったからだるいのはわかるけど」


「……そーゆーこといちいち言わないで…。」


「言わせてんのは誰よ」




「……………あと5分…………」


「そのセリフさっきから何回目か知ってる？」


「…セリフ…なんて……私…女優、……じゃ……」


眠気に負けてまた瞼がくっついて


「……………。じゃー着替えさせたげんね。」



身体にかかる布団の重みがなくなって、
着た覚えのないホテルのパジャマに手が掛かる



「…………っ！待って！」


「……………。」


「起き、ます……………。」


倫也さんの手を制止して、脱がされる前にモゾモゾと重い身体を起こして洗面所へ向かう


まったりと用意を済ませて部屋に戻れば、いつの間にか朝食がきていた


「わ、美味しそう！」

「ね。食べよ。」


食欲をそそる美味しそうな朝ごはんにすっかり目は覚めて、いただきますと二人で手を合わせれば、熱々の味噌汁に口をつける


「Aって結構朝弱いよね」


「倫也さんは割と目覚め良いよね」


「どっちかといえば朝型だしね」


「私は夜かなぁ」


「夜もすぐ寝ない？」


「寝るか……。じゃあ…………昼型？」


「……………子供。」


「……………。」




「あーあ。昨日本当に起こさなきゃよかったなぁ」


「…またそれ？」


「そしたら絶対超面白かったのになぁ今日」


「はいはいはいそうですか。」


「A絶対泣いてたと思う」


「ねぇまだ朝だよ？他に話題ないの？」


「今度あったら本当に絶対起こさないからね？そんで泣いてるとこ動画撮るからね？」


「わーこれ何の魚だろー美味しーなー」

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