空の街

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「「「「カンパーイ！」」」」


4人でワイングラスを合わせれば、ぐいっと飲み干した


「お〜〜瀬野さんいい飲みっぷり〜」

「ワインおいしい〜〜〜〜〜〜〜！！」

「あははは！」

「部署違うのに誘ってくれてありがとうございます」

「いやずっとご飯誘いたかったんだけど中々隙なくて」

「隙？」

「瀬野さんいっつもニコイチだから」

「？？」

「ワインおかわりする？」

「するー！！」

「あははは！」



無理にテンションをあげて何も知らない人と飲めば世界も新しくなって、気持ちに蓋をして知らないふりをすればふわふわ楽しくてどんどん飲めば全部忘れられそうで

ぐちゃぐちゃに脳みそまで溶けていけ



「え？うそ瀬野さんフリーなの？」

「フリーで〜すどふりーで〜す」

「じゃあ俺にもチャンスある？」

「ちゃんす？」

「チャンス。」


あるわけないのに考えてしまうのはもう癖になっているだけで、全部真っさらにしたくて、ぐらんぐらんな頭で数杯目のワイングラスを傾けたら


「………あれ？」

「ん？」

「しろわいんがみずになっている…」

「あははは！何それ」

「ようとおさけってみずみたいになりません？」

「瀬野さんめっちゃ酔いやすいのな。いいよいっぱい飲んで。俺送ってくから。違う酒にする？」

「だいじょぶです、みずなおさけもおいしいです」

「あははは！ほら、飲んで飲んで」

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