空の街

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…………つめた……なに…？



「ゔ…っ、」

「もうちょいだから目瞑ってて」

「えっ？んっ、」


ひんやりしたシートが目元を撫で終わって
ゆっくり目を開ければ家の天井が見えた


「メイク」


拭き取ったメイク落としシートを見せた須藤は
そのままゴミ箱に入れた


「自分で着替えれます？シャツとスカートじゃ寝づらいでしょ」


……きがえ…？


「外しますよ」


ふわふわしてればシャツのボタンの一番上がぷちん
と外されて、すぐに二番目も


「っ！！じぶんでっ、やるっ！」

「出来ます？」


シャツを押さえてコクコク頷けば
その振動でさえ頭がくらくらする


「水ここ置いとくんで飲んで下さいね」

「っ、うん、」

「んじゃ帰ります。また明日」

「あ………うん…」

「……帰んない方がいい？」

「っ！！」


ぶんぶん首を横に振れば須藤は笑って上着を持った


「おやすみなさい」

「おや、すみ…、」

「明日寝坊しないで下さいね〜」


あっさり玄関から出て行った須藤にホッとすれば
外されたボタンをぎゅっと握った

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