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「おぉ…」
「何すか?」
「んー大丈夫あとで掛け直す」
「新しい彼氏出来たとか〜〜?」
「こないだ告白されたんだよね」
須藤の箸が止まった
「実は先月急遽人足りなくなったってお願いされて合コン行ったんだけどさ、ほら恋を忘れるには新しい恋って言うし丁度いいかなって?」
「………いつ」
「あーほら二日酔いしてた日?コンディション最悪だったんだけど何か気に入ってくれた人がいて」
「Aさん喋んなかったんですか?」
「は?」
「だってそういうの喋るといつもボロ出て惨敗じゃん」
「喋りましたー!喋って気にいられたんですー!」
「……Aさんも好きなんですかそいつの事」
「うーん好きってわけじゃないけど、付き合ってから好きになってくれたらいいからって言われて。あとこの人今までの人とはちょっと違う気がしたんだよね」
「………何が」
「いつもだとさぁ須藤の言うように私が喋ると結構キョトン顔されるんだけど、この人は何でも笑ってくれるんだよね〜何で笑ってるのかよくわかんないんだけど一緒にいると楽しいですって。なので、今までご心配おかけしました!私もちゃんと前進んでおります!」
「……」
「でもやっぱ3回目のデートまでに告白しなかったら何とかって本当なんだね〜返事は今すぐじゃなくていいって言われたんだけど…って、聞いてる?」
「……」
「おいこら無視すんな後輩」
「………良かったっすね。」
「うん。須藤がいなかったらここまで早く立ち直れなかったかも。本当ありがとね」
ぐいっ!とビールを傾けて飲み干した須藤は
すぐに日本酒を頼んだ
「そんなの飲むんだ?珍しいね」
「………別に」
須藤は日本酒を何杯もグビグビ飲んで
そんな姿はあの日の須藤と重なって
「どした?何かあったの?」
「……無いっす」
「話なら聞くよ?」
「Aさんにだけは絶対言わない」
「何でよ」
「バカでアホで鈍感だから」
「あー!人が復活したらすぐそうやって毒舌に戻るー!」
「俺はこれが普通なんで。嫌ならそのバカ直して下さい」
「ハイハイハイ。須藤もそろそろその毒舌見せれるよーな彼女作れば?モテるんだから」
真っ直ぐ合わされた須藤の目は赤くて
「何よ」
睨まれたそれは怒ってるみたい
「……すみません今日は帰ります」
「え?ちょっと須藤?ねぇ今日私の奢りじゃ…?」
お金を置いて立ち上がった須藤はそのまま去って行った
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南季(プロフ) - まきさん» まきさんありがとうございます…( ;∀;)!とても励みになります!須藤推し嬉しいです♪ もうしばらく続くので楽しんで行ってください♪ (2023年4月23日 21時) (レス) id: 83dd2f72dd (このIDを非表示/違反報告)
まき(プロフ) - 須藤推しだったので空の街、噛みしめながら読んでます!大好きです! (2023年4月23日 15時) (レス) id: 9a3630dfde (このIDを非表示/違反報告)
南季(プロフ) - ゆずはさん» ゆずはさんお久しぶりですー!!ありがとうございます♪こちらは多分短編になると思いますが、またしばらくお付き合い下さい(*^^*)♪ (2023年3月31日 6時) (レス) id: ac06fc7024 (このIDを非表示/違反報告)
ゆずは(プロフ) - 南季さん!♪お久しぶりですっ!!また作品を見られてとても嬉しいです!! (2023年3月31日 6時) (レス) id: d5f1772468 (このIDを非表示/違反報告)
南季(プロフ) - ゆきまる。さん» ありがとうございます。そんな風に思ってもらえて私も嬉しいです。ゆきまる。さんのペースで、ゆっくりゆっくりいきましょう(*^^*) (2023年3月30日 22時) (レス) id: ac06fc7024 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:南季 | 作成日時:2023年3月26日 21時