呪いをかけられた理由。 ページ4
男は自分がなぜヒミツに呪いをかけられたのか、
その理由を少年に話した。
すると、少年が小さなため息を漏らす。
？「なるほど。 興味本位で写真を撮ろうとするなんて、
そんなの誰だってされたら怒るよ。」
少年は男の行為に呆れているようだ。
？「君は、その写真を撮ることによって、相手が傷ついたり、不幸になったりするかもしれないって思ったことは無いのかい？」
男は少年にそう言われ、ある出来事を思い出した。
以前、男が密会写真を撮ったアイドルが、その写真が週刊誌に載ったことにより騒動となってしまい、恋人と別れた挙げ句、芸能界を引退していまったことがあった。
そのアイドルだけではなく、男がスク−プと称して撮った写真のせいで、今まで何人もの有名人が不幸な目にあっていたのだ。
ｼﾞﾝ「だけどそれは仕事だから…」
？「関係ないよ。君は興味本位でヒミツの写真を撮ろうとした。それは彼女がいちばん嫌がることだ。」
少年の言葉に、男は何も言い返すことができなかった。
同時に、自分が人面犬になったことを思い返した。
人々に見つかる度に、男は気味悪がられ、興味本位で写真を撮られそうになった。
それは恐怖だった。 人間が怖くて仕方がなかった。
男は自分が今までしていたことにようやく気づいた。
ｼﾞﾝ「そうか、あの子も今の俺と同じ気持ちやったんやなぁ。 俺はなんて馬鹿なんや。」
男は身を縮め、シュンとなる。
？「だけど、だからと言ってヒミツのやっていることを許せる訳じゃない。」
？「お義父さあ〜ん!!!! どこおぉ〜!!?」
この声は…朱里!!?
ｼﾞﾝ「朱里〜!!!!」
ｱｶ「お義父さん!!?」
……小さすぎて、見えとらへんやん…
なんや、複雑やわ…
ｱｶ「あの、ここに、おっさんが通りませんでした？」
そう朱里は言い、少年に聞いた。
ｼﾞﾝ「誰がおっさんやボケ!!!!」
流石にいくら、養子と言えど誰でもこれは怒るやろ!!?
ｱｶ「え!!? お義父さん!!? 何で!!?」
？「…一応、君の父親だろう。」
いちおう!!?
ｱｶ「良かった〜、お義父さん、取り敢えず帰ろう？」
……………
ｼﾞﾝ「いやや。 俺、この子に着いてくわ。」
？「は？」
ｼﾞﾝ「俺、あの子に直接謝りたいねん。 君の気持ち、一切考えてなかったって。」
？「一緒にヒミツを？」
少年は、男の提案に驚いているようだった。
ｼﾞﾝ「な、ええやろ？ 俺、顔は人間やけど、身体は犬やし。 可愛いペットやと思って。」
ｱｶ「さすがにそれは無理がある。」
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作者名：MOMON | 作成日時：2024年3月24日 10時
