二人で一人の私 (ページ32)

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文化祭当日

私は一人で回ることにした。

Aに本当に佐伯さんとまわらなくていいの？と何回もしつこいくらい問われたけど

今の私に誰かと回る事なんてできない。

『どこにいこ…』

なんて考えていたら

流「あ、乃愛ちゃん？」

振り向くと、大西くんが首を傾けていて

これが…あざとい？

なんて思ったりしてた。

『はい？』

元気がでないからなのか、少しAよりの口調になっていた。

流「どしたん？元気ないやん」

と、すぐに勘づかれた。

『そんなことないよ』

納得していないような顔。

でも、しょうがないよね？

言えるわけない。

消えちゃうかもって

流「ちょっとええ？」

『？』

そう言われ手招きする方向にいく。

ついたところは、屋上だった。

『……』

流「思ったより静かやんな〜」

って、笑いながら

流「自分なぁ、、、、のあちゃんのこと結構本気で好きなんや」

『え？』

流「最初は別にそんな感じやなかったんやけど……無邪気で、、、まもってあげたくなるんや」

流「だから、彼女になってほしい」

、、

真剣な目つき。

誰かに好きとか、そういう行為をしめされたことがない私には初めての経験。

純粋に嬉しかった。

でも、

私は、この世からいつか…本当にいつかなくなってしまう。

そうなったら、この恋も自然となくなる。

だとしたら、、、私は…

『ありがとう』

無理にでも笑って感謝を伝えるのが一番。

『嬉しいな』

流「…なら、なんで泣くん？」

頬に手をやると、涙がついていて

『なんでだろ』

って泣きながら笑ったら

視界が真っ暗になって、、、大西くんのいい匂いがすぐ近くで香ってて

流「無理せんでええんで」

だって

『うっ………うっ、、ひっ…』

号泣だった。