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、
side大吾
大橋に抜け駆けされて焦っていた俺は
半ば無理やり、彼女を誘って
2人で昼ごはんを食べることにした。
いつもは止めてくる恭平も今日はおらん。
そう思ったけど、Aちゃんは
俺が話しかけても全然耳に入ってなくて
弁当を抱えたまま一点を見つめている。
こいつ、やばないか？
何度目かの声かけでようやく動き出した
彼女に悩み事があるのか聞くと
あんな態度をとっておきながら
ないなんて嘘をつくから軽くデコピンをくらわす。
いったーと大袈裟に反応した彼女は俺の方をチラッと見て
『大吾くんは、好きな人いますか？』
なんて純粋な目で見てくるから
「…おる」
お前や！なんて言えずにぶっきらぼうに返事をした。
『え！？いるんですか！？』
突然目を輝かせるから
「今は俺のことちゃうやろ。
それがどうしてん」
別のやつとの恋沙汰で悩んでるんやろうなと
察しがついて少し胸が痛んだ。
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作者名：Runaaaaa
| 作成日時：2020年11月6日 23時
